「「空母」に戦闘機、常時は載せず 憲法と整合性図る狙い」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年12月11日11時59分)から。

 政府は11日、「防衛計画の大綱」(防衛大綱)の骨子案を有識者会議に示した。「現有の艦艇から(短距離で離陸できる)STOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置」と明記し、事実上の「空母」導入を盛り込んだ。ただ、岩屋毅防衛相は同日午前、戦闘機は常時艦載しない考えを明らかにした。

 憲法では「攻撃型空母」は保有できないとされていることから、常時艦載を見送ることで運用上の整合性を図るねらいがある。

 岩屋氏は閣議後、記者団の質問に答え、「攻撃型空母」について、「攻撃に要するさまざまな種類の航空機を常時載せた形で運用される。他国の壊滅的な破壊を可能とするような能力を持ったもの」と説明。その上で、「他に母基地がある航空機を時々の任務に応じて搭載するというのは決して『攻撃型空母』には当たらない」と述べた。

 政府は海上自衛隊の「いずも」型護衛艦の改修を念頭に、垂直着艦できる米国製の戦闘機F35Bの運用を想定している。岩屋氏は「他国の壊滅的な破壊をもたらすような能力を持ち得るわけではない」などと語り、理解を求めた。

 大綱は18日に閣議決定する方針だ。(藤原慎一