参議院選挙前日のテレビ選挙報道がひどかった

言うまでもなく、本日は参議院選挙投票日だが、投票日前日のテレビがひどかった。これはかつてないほどのひどさだと思う。
まず、選挙についてほとんど報道しない。選挙関連の報道番組が極めて少ない。党首討論も少ない。
たとえ選挙に触れたとしても、報道に中身がない。通りいっぺんのベタ記事のような報道しかない。なぜ、各候補者の遊説の様子や訴え自身を、選挙運動中に報道しないのか。

昨日の前日のテレビではさすがに何か中身のある報道があるかと見ていたら、民放にほとんど選挙報道がない中*1NHKの「参院選特集 党首らの17日間の選挙戦に密着 有権者に何を訴えたか」が特にひどかった。
たとえば安倍首相のメダカの餌やりや公明党代表の個人的ニックネームのことや立憲民主の枝野氏の好きな歌謡曲の紹介などに時間を割いていた。遊説の休憩時間に密着するのも悪いとは全く思わないが、肝心の政策論争についての報道が少ないことが問題だ。
またその報道姿勢は偏向している。
俺はれいわ新選組の支持者ではないけれど、消費税廃止などその政策には共感するところが多い。正直、山本太郎氏は政治家として人間として期待もしている。ところがテレビはたとえばその山本太郎氏の動きなど全く報道しない*2*3。古くは新自由クラブ、近くでは都民ファースト小池百合子氏の扱いとは雲泥の差だ*4。繰り返すが俺はれいわ新選組の支持者ではないが、ブームになり風が吹く可能性のあるれいわ新選組がいわゆる「ブーム」になったら困るのだろう。これでは、安倍政権のちょうちん持ち・御用放送と言われても仕方あるまい。
昨日、安倍首相は、秋葉原の最後の遊説でかなりの安倍やめろコールを受けたらしい。そんなことはテレビは全く報道しない。
堕落した忖度マスコミにジャーナリズム魂を期待することは不可能に近いが、たとえばテレビ朝日の「羽鳥モーニングショー」などは、比較的、良心的に政策論争の内容についてまだ報道していたほうだ。
山本太郎氏の訴えなどは、ネットなどで知るしかない。国民の知る権利にこたえるような報道をしなければ、テレビはさらに国民から見放されるだろう。

*1:テレビ朝日では「池上彰そうだったのか 明日は参院選挙だからこれくらいは知ろう!!」という番組を放映していたが、これは選挙報道というより、選挙の基礎知識を学ぶ番組であった。

*2:参院選特集 党首らの17日間の選挙戦に密着」というタイトルからすれば山本太郎氏は党首ではないという理屈なのだろうが、選挙に密着するのであれば取り上げるべきであろう。

*3:開票速報をおこなう時間帯になって、ようやく、たとえばTBSが山本太郎氏に中継をつないで山本氏からコメントを聞いていたが、氏は、開票速報前には地上波でれいわ新選組についてなかなか取り上げてもらえなかったという内容の発言をしていたが、これは正確な認識だと思う。

*4:個人的には、当事、古くは新自由クラブも新しくは都民ファースト小池百合子氏も全く支持していなかったが。