以下、朝日新聞デジタル版(2019/11/28 15:38)から。
菅義偉官房長官は28日午前の記者会見で、国の税金を使って首相が主催する「桜を見る会」をめぐり、反社会的勢力とみられる人物が参加していたと指摘を受けていることや、招待者名簿の廃棄などについて、説明した。主な内容は次の通り。
――27日の会見で長官は、「反社会的勢力と確認していない」と述べたが、反社会的勢力と疑念を抱かれる人物が出席していた責任をどう考えているか。
「セキュリティーに関することであり、お答えを差し控えたい。一般論として、必要な場合は個別に警察に聞くことはある」
――一般的に反社会的勢力とみられる人物と接触した事実が明らかになれば、調査確認や一定の制裁が科される。こうした社会通念は(菅氏の例も)適用されるか。
「会場で多くの方と写真撮影し、私自身は(一緒に写真を撮った男性とは)面識はないという話をした。個別対応についてはセキュリティーに関することであり、お答えを差し控えたい」
――政府として反社会的勢力の参加を調査する考えはないのか。定義の問題もあって困難、不可能という認識か。
「調査はセキュリティーに関することであり、お答えを差し控えたい」
――27日の会見では、「反社会的勢力の定義は一義的に定まっているわけではない」と述べた。2007年に政府が犯罪対策閣僚会議で取りまとめた指針では、暴力団やその関係企業、総会屋などを挙げ、「暴力、威力、詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と記述がある。
「犯罪対策閣僚会議ではその通りだ。ただ、さまざまな場面で使われることがあり、定義が一義的に定まっているわけではない」
――政権にとって都合が悪いので、遅滞なく名簿を廃棄したという疑念が出ている。名簿の電子データを復元する考えはないのか。
「削除したデータを復元をすることはできないと聞いている」
――データ復元が技術的にできないことを確認したのか。
「あらかじめ決められたルールと手続きに沿って対応をしている」
――復元は技術的にできないのか、ルールの解釈上できないと判断したのか。
「今申し上げた通り、あらかじめ決められたルール、手続きに沿って対応しているということだ」
――ルールはあくまで原則であり、例外的な対応でも構わないのではないか。
「これはオープンにしている」
――オープンになっているか否かではなく、政府として今回は特例の措置を取ってもいいのではないか。
「先ほども言ったが、復元できないと私は聞いている」
――技術的にできないのか、ルール上できないのかどちらか。
「具体的には承知していないが、ルールに基づいて政府として正式に決めて対応している」
――見直しには事実関係の確認が必須だが、長官は「長年の慣例」と強調するだけで、事実確認がされていない。全般的に調査する考えはないのか。
「たびたび申し上げた通り、もう一度原点に立ち返って対応していきたい」
――原点に立ち返るのは重要だが、名簿がないのに有効な見直しができるのか。
「いろんな指摘をされているので、一つ一つ丁寧に対応していきたい」
――技術的に名簿が復元ができるのかを政府内で検討していないのか。
「復元できないと聞いている」