「桑田真澄さん、高校野球の投球数制限に「小手先の改革」」

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以下、朝日新聞デジタル版(2019/11/30 19:37)から。

 元プロ野球選手の桑田真澄さん(51)が30日、高校野球で来春から導入されることになった1週間500球の投球数制限について、「決断は小さな一歩だが、小手先の改革」と批判した。2021年に関西などで開催される「ワールドマスターズゲームズ」のPRイベントの試合に監督として参加した後、報道陣の質問に答えた。


 前日29日に日本高校野球連盟の理事会で、来春から1人の投手の投球数が1週間で500球に達した場合、それ以上投げることを認めない投球数制限(登板中に達した場合はその打者との対戦完了まで)や、3連戦を回避するなど新たな取り組みが発表されていた。

 桑田さんは投球数制限について、「僕は何年も前から導入しないといけないと言ってきた。やらない方がいいんじゃないかと思うくらいの改革ですよね。なぜもっと思い切って改革できないのか」と顔を曇らせた。

 大リーグでもプレー経験がある桑田さんは、米国で導入が進む、成長期の投手の1日の投球数の目安と必要な休養日数を定めたガイドライン「ピッチスマート」を参考にするよう提案。「アメリカはエビデンスを何十年もとっている。日本版をつくって、1日でも早く提供しなきゃいけないんじゃないかな」と話した。

 一方、夏の全国高校野球選手権大会の開催時期や場所については「8月だからこそ高校生にやらせるべきです。暑いけど『全国の高校球児、少年少女がんばれよ』という月でいいじゃないですか。(場所は)甲子園以外ないでしょう」ときっぱり。

 「やり方は大事で、連戦を防がないといけないが、軟式や女子野球の全国大会を挟めば連戦はなくなる。阪神が試合をできないというのなら(高校生の試合の後)ナイターでやればいい。資金が必要であればプロ野球も協力すればいい。なぜ野球界が一つになって考えられないのか」と持論を展開した。(高岡佐也子)