以下、朝日新聞デジタル版(2019/12/17 19:02)から。
2020年度の新テストで、英語民間試験と記述式という二枚看板の導入が見送られた。受験生を翻弄した国の責任は重い。
発端は入試で高校教育を変えようと、文部科学省が数十万人の受ける共通テストに何もかも盛り込もうとしたことだ。英語の「話す」「書く」力を共通テストで問おうとすれば同じ基準で一斉に評価し、記述式も大量の答案を短期間に採点しなければならない。
文科省はそうした理念と現実の矛盾を民間の力を借りて乗り越えようとした。英語は民間試験を活用し、記述式は教育産業に採点を委託した。
(編集委員・氏岡真弓)