「鶴瓶の落語が「すっごいようなった」 二足のわらじ効果」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2020年2月24日 12時00分)から。

 「この前、犬が来て、俺の足の上になぁ……」「そんなことってあるぅ?」……。親しみやすい語りで、次々と飛び出すユーモアあふれる話。笑福亭鶴瓶さんのインタビュー取材をしていて、不思議な感覚にとらわれた。
 とにかく会話が楽しいのだ。まるで、自分がトーク番組に出ているようだ……いかんいかん。これは取材なんだ。インタビュー中、何度も言い聞かせる私。人たらしの極意見たり、だ。
 「俺は別に『こんなんしゃべろう』とかね……落語は別ですけど、インタビューの時も何も決めてない。決まったコメント言えと言われたら、よう言いませんわ。アドリブばっかりですね」。そう言いながらにやりと笑う。
 確かに、「鶴瓶の家族に乾杯」(NHK)もそうだし、「鶴瓶のスジナシ」(TBS系)もそう、「きらきらアフロTM」(テレビ東京系)もそうだ。番組の魅力は、すべて自らが繰り出すアドリブが基点だ。「自分が束縛されないでしゃべるのが一番やりやすい」
 そう言いながら、アドリブが制約される演技の仕事も、精力的に引き受け、高い評価を受ける器用さを持ち合わせる。

 

 (後略)

 

 (河村能宏)