「コロナ対応に海外から批判続出 政府、発信力強化に躍起  新型コロナウイルス」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2020年5月7日 19時33分)から。

 新型コロナウイルスへの日本政府の対応について、海外から批判が相次いでいる。特にPCR検査数の少なさに対する指摘が続出。実際にはもっと感染が広がっているのではないかと疑問視されている。外務省は今年度補正予算に24億円を計上。発信力の強化に躍起になっている。
 英紙ガーディアン(電子版)は4日、安倍晋三首相が緊急事態宣言を延長したことを詳しく報じた。記事では記者会見でも取り上げられたPCR検査にも言及。「日本は検査の少なさで批判されている。日本のやり方は症状が軽い感染者を特定し、追跡することを困難にしている」と指摘した。
 PCR検査に対する批判は以前から根強かった。4月23日に外務省が海外メディア向けに開いた記者会見では、「もっと多くの市中感染があるのではないか」「緊急事態宣言をもっと早く出さなかったことを反省しているか」などとPCR検査も含め、厳しい質問が20問以上、約1時間続いた。
 英BBC(電子版)は4月30日、PCR検査について「日本の検査数の少なさは疑問だ」と題する記事を掲載。日本の感染者数は28万~70万人におよぶという試算を紹介しながら「日本は検査数を増やさないと、パンデミック終結はかなり困難」という専門家の厳しい見方を取り上げた。
 PCR検査に積極的に取り組んだ韓国のハンギョレ新聞(電子版)も4月30日に社説で「安倍首相は韓国の防疫の成功を無視し、軽んじていた。日本政府とマスコミは当初、自国の対応を自画自賛した」と批判した。「新型コロナの対応に失敗し、国民を苦痛に陥れた安倍政権は今からでも隣国の成果を謙虚に認め、支援を要請する勇気を見せなければならない」と訴えた。

 

  (後略)

 

 (北見英城、ソウル=鈴木拓也)