「年金支給額、4年ぶり引き下げ 翌年度以降さらに抑制へ」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/1/23 7:30)から。

 公的年金の2021年度の支給額が、今年度より0・1%減ることに決まった。現役世代の賃金水準の低下に合わせて年金支給額を抑える新ルールが適用された。17年度以来4年ぶりの引き下げで、コロナ禍で経済が低迷する中、年金受給者の収入が減ることになった。一方、将来の年金財政のために年金額を抑える「マクロ経済スライド」は3年ぶりに発動されなかった。

 厚生労働省が22日に発表した21年度の支給額は、国民年金を満額もらう人が月6万5075円で、20年度より66円減る。厚生年金は、平均的な収入(賞与を含む月額換算で43万9千円)で40年間働いた夫と専業主婦というモデル世帯なら、2人分で月22万496円と、同228円減る。6月支給分から反映される。

 年金支給額は毎年度、物価や賃金の動きに応じて見直す。総務省が同日発表した20年の消費者物価指数(生鮮食品を含む)は横ばい。一方、17~19年度の実質賃金の動きなどから算出した賃金変動率は0・1%減だった。今回のように物価が上昇または横ばいで賃金が下落した場合、従来なら年金水準は据え置きだった。だが、21年度からは賃金に合わせて年金額を減額する新ルールが導入され、さっそく適用となった。

(後略)

(石川春菜)