以下、朝日新聞デジタル版(2021/2/4 20:15)から。
東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が、3日の日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で女性を蔑視したと受け取れる発言をしたことについて、国際オリンピック委員会(IOC)の広報担当者は4日、朝日新聞の取材に「この問題は終了と考えている」と答えた。
広報担当者は朝日新聞にメールで回答。「ジェンダーの平等はIOCの根本原則で、将来を見据えた五輪ムーブメントの長期計画、アジェンダ2020でも重要な柱に据えてきた」としたうえで、「森会長は発言について謝罪した。これでIOCはこの問題は終了と考えている」とした。
森会長は4日の記者会見で、「辞任するという考えはない。皆さんが邪魔だと言うことであれば、老害が粗大ごみになったのかもしれませんから、そうしたら掃いてもらえばいい」と述べ、自ら身を引く考えはないとした。
記者会見では自らIOCに説明するか問われ、「そんな必要ないでしょう。いまここでしたんだから」と答えていた。大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は会見終了後の4日夕、IOCに一連の経緯を報告したことを報道陣に明かした。
IOCの対応について、組織委幹部は「IOCも(森会長に)辞められたら困る。代わる人がいない」との見方を示した。(ロンドン=遠田寛生)