「NTT高額接待、総務省谷脇氏「深く反省」 参院予算委」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/3/4 16:32)から。

 総務省の複数の幹部がNTT側から接待されていた問題で、接待された谷脇康彦・総務審議官が4日の参院予算委員会で、「さらなる疑念を抱かせることになったと深く反省し、おわび申し上げたい」と陳謝した。総務省はNTTによる接待も国家公務員倫理規程に反する可能性があるとみて、改めて調査に乗り出したことも明らかにした。

 谷脇氏は2018~20年に計3回、NTTと会食した事実があったと認めた。そのうえで、「先方に提示された金額を負担したと思う。従って(国家公務員)倫理法に抵触しないと認識した」と釈明した。会食の相手や金額については、NTT側に確認する必要があるとして、明らかにしなかった。

 国家公務員倫理規程は、利害関係者が費用を負担する接待を禁じている。割り勘でも、1人1万円超の利害関係者との飲食は事前届け出が必要になる。谷脇氏らは事前の届け出もしていなかった。

 3日夕に配信された文春オンラインでは、NTTの澤田純社長らが接待したのは谷脇氏のほか、総務省の巻口英司・国際戦略局長と前内閣広報官の山田真貴子氏。昨年6月に巻口氏と総務審議官だった山田氏は1人あたり約5万円、谷脇氏は計3回、17万円超をNTTグループ関連の飲食店で接待されたとしている。

 総務省は国家公務員倫理規程に反する可能性があると判断し、3日付で人事院に調査開始を通知。3日の総務省ヒアリングでは、谷脇氏と巻口氏は会食の事実を認め、1人1万円超の飲食ではないと認識していたという趣旨の説明をしていた模様だ。山田氏は退任しているため、当初の調査対象にはなっていないという。

総務省接待問題をめぐる主な出来事
2月3日 文春オンラインが菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」による幹部への接待を報道

  4日 菅首相が国会で「長男は別人格」と答弁

  16日 武田良太総務相は国会で「放送行政がゆがめられたことはまったくない」と答弁

  19日 接待された幹部2人を更迭

  22日 総務省が山田真貴子・内閣広報官を含む13人が60万円超の接待を受けたとする調査結果を公表

  24日 総務省が谷脇康彦・総務審議官ら11人に減給などの処分を実施

  26日 東北新社の社長が引責辞任

3月1日 山田氏が体調不良を理由に辞職

  3日 文春オンラインがNTT社長らによる谷脇氏ら幹部への接待を報道

  4日 谷脇氏らが会食の事実を認める。総務省が再調査することに