「「五輪を政治利用、菅政権にノー」 映画「パンケーキを毒見する」30日公開へ」

以下、東京新聞(2021年7月28日 18時19分)より。

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 菅義偉首相を題材にした政治バラエティー映画「パンケーキを毒見する」の内山雄人監督と映画製作会社「スターサンズ」河村光庸プロデューサーが28日、外国人特派員協会千代田区有楽町)で会見し「五輪を最大限に政治利用する菅政権に真っ向からノーを言う。若者、無党派層に見てもらい、選挙に影響を与えたい」と訴えた。(望月衣塑子)

 映画では、農家出身の菅氏が秘書から市議、国会議員となり、官僚を支配しながら首相に昇り詰める過程を、アニメーションなどで巧みに描きつつ、菅氏を知る政治家や元官僚、ジャーナリスト、有識者らが菅氏の人物像や目指すものについて迫っていく。
 内山監督は「五輪がはじまり、批判していた新聞やテレビが一斉に歓喜の声を伝えている。真珠湾攻撃前、社会が暗く沈む中、真珠湾勝利に『良かった!』と喜んでいた人々の姿と重なる。五輪でコロナ禍を忘れさせようとする政府に声を上げたい。ものが言えないメディアをたき付けたい」と話した。
 2人は先進国の中でも低い投票率を懸念。大学生らに試写会を実施したところほとんどの学生が「政治に興味なし」と答えたが、試写後にはほとんどが「次の選挙に行く」と答えた。
 河村氏は「無党派層、政治に関心のない若い人、自民党員にこそ見てほしい」と力を込めた。
 首相就任後、菅氏が日本学術会議の推薦候補者を拒否したことが露呈しても会見を開かず、番記者とのパンケーキ懇談を開催した点について内山氏は「菅氏がメディアを支配下におけることを示す象徴的なできごとだった。映画ではマスコミにも毒をぶつけた。最初笑って、その後怒りが起き、このままいけば怖いと、気持ちの変わる映画であってほしい」と訴えた。
 30日金曜日から新宿ピカデリーなど全国約30館で上映開始。上映館などの情報はこちら