「「専門家軽視、コロナ対応のまずさに」 任命拒否の教授が見た菅政権」

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以下、朝日新聞デジタル版(2021/9/4 9:00)から。

 菅政権発足直後の昨年10月に大きな問題となったのが、日本学術会議の任命拒否問題だ。菅義偉首相は会議側が推薦した105人の会員候補のうち、人文系の大学教授6人の任命を拒否。会議の独立や学問の自由を脅かすとして、200以上の学会が撤回を求める共同声明を出し、野党も厳しく追及したが、菅首相は「人事に関すること」などとして、理由の説明を拒み続けてきた。

 「『説明なき政治』が国民の信頼を失い、自民党内ですら誰もついていかなくなった」。任命を拒否された6人のうちの1人、岡田正則・早稲田大教授(行政法学)は、菅氏が自民党総裁選の不出馬に追い込まれた背景をこう分析する。

 6人は、安倍前政権で成立した安全保障法制や「共謀罪」などに反対の声を上げていたため、政権の意に沿わない人物を意図的に排除したのではないかとの批判が噴出。1983年に学術会議の会員選出が推薦制となって以降、任命拒否は初めての事態で、首相の任命は「形式的」だとした過去の政府答弁とも矛盾していた。

(後略)

(鎌田悠)