「栄氏に権力集中、監督に甘さ 協会「成果出ていたので」」

amamu2018-04-07

以下、朝日新聞デジタル版(4/7(土) 7:20配信 )から。
 協会副会長(至学館大学長)をはじめとして協会側は否定していたのに、一転、認めたかたちとなった。

問題の根底には指導者と選手とのいびつな主従関係がある。「特定の人物が権力を握り続ける組織の弊害」は、任せられない人物に任せることによって、最悪となる。
 問題解決のできる人間が担当していれば、そもそも問題自体が起きにくいはずだ。問題解決のできる人間は、問題が起きないように、事前の手を打つから。さらに独裁体制にしないように問題が起こりにくい体制をつくることが肝要だ。初動で栄氏の問題性を適切に問題視し解決しようとしなかった協会の対応と体質も問題視されるだろう。
 問題が起こること自体がもちろん問題だが、その対応の仕方のまずさによって、さらに二次被害的な状況になることが多すぎやしないか。
問題解決は、問題から眼を背けず、問題性を認めて、問題に向き合うことからしか始まらない。
あべこべ政権は、いつ自らの問題性に向き合うのか。

 言葉による嫌がらせや不透明な選手選考――。レスリング女子で五輪4連覇を達成した伊調馨(ALSOK)らに対する日本協会・栄和人強化本部長のパワハラ行為が6日、同協会の第三者委員による聞き取り調査で認定された。当初は栄氏をかばい、関係者による告発を全面否定していた協会も主張を覆さざるを得ない事態となった。

 問題発覚から1カ月超。ここまでの協会は、こちらが首をかしげてしまう対応が多かった。告発に対し、「(伊調のコーチに)不当な圧力をかけた事実はない」などと即座に反論。第三者委員の弁護士による聞き取りが始まる前に「パワハラはなかった」と言い切って、「公平中立な調査ができるのか」と告発した側の疑念を強めた。

 栄氏が監督を務める至学館大谷岡郁子学長(協会副会長)が「伊調さんは選手なんですか?」などと発言した記者会見も世間の反感を買った。スポーツ団体の不祥事が発覚するたびにあらわになる、事後対応のまずさやガバナンスの欠如がまた露呈した。

 2004年アテネ五輪で女子レスリングが正式競技となって以降、日本は伊調と吉田沙保里を筆頭に金メダルを量産してきた。協会は、女子指導の中心を担ってきた栄氏の手腕を買い、15年に男女ともに統括する強化本部長に就かせた。選手選考などの権力が栄氏に集中したことが今回の問題の一因でもあった。任命責任を問われた福田富昭会長は「成果が出ていたので……」と栄氏への監督が甘くなったことを認めた。

 今回の問題は栄氏個人の責任であると同時に、特定の人物が権力を握り続ける組織の弊害でもある。13年に起きた柔道界の暴力問題でも、任期の長い強化責任者のおごりを連盟役員が正せなかった。権力の集中が招くひずみ。スポーツ界で同じ過ちが繰り返されている。(野村周平

朝日新聞社

「「大リーグ、大谷3試合連続本塁打」

以下、共同(2018年4月7日13時19分)より。

 【アナハイム共同】米大リーグは6日、各地で行われ、投打の「二刀流」として好スタートを切ったエンゼルスの大谷は本拠地アナハイムでのアスレチックス戦に「8番・指名打者」で出場し、二回の第1打席で3試合連続となる3号ソロを中越えに放った。四回の第2打席は中飛、五回1死満塁の第3打席は押し出し四球を選んだ。

 ドジャースの前田が先発予定だったジャイアンツ戦は雨天中止となった。イチローの所属するマリナーズは試合がなかった。(共同)