English Education

苗字を用いたバンド名か個人名を用いたバンド名か ーCrosby, Stills, Nash and Young と Peter, Paul and Mary ー

The Penguin Dictionary of Surnames (1967) 苗字について、いくつか記事を書いてきた。 材料が昔のバンドで申し訳ないが、今回は、苗字をつかったバンド名と、個人名をつかったバンド名を考えてみる。 4 Way Street (1971) Crosby, Stills, Nash & Young の…

John Lennon と Elton John ーなぜ個人名のジョンが姓としても使われるのかー

Elton John & John Lennon Live 28th November 1974 ミュージシャンのジョン・レノン(John Lennon) と エルトン・ジョン(Elton John)。 単に名前として受け取っているだけなので、疑問に感じることはまずないと思うが、なぜ、ジョン(John) という名前が、 個…

機械翻訳と英語学習、ChatGPTをつかった翻訳術を紹介する本を読んだ

AI・機械翻訳と英語学習 教育実践から見えてきた未来 ChatGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック すでに二カ月ほど前の話になるが、機械翻訳やChatGPTにたいする興味から、以下の書物を読んでみた。 (1)「AI・機械翻訳と英語学習 教育実践から見えてき…

「英語ヒエラルキー グローバル人材教育を受けた学生はなぜ不安なのか」を買った

「英語ヒエラルキー グローバル人材教育を受けた学生はなぜ不安なのか」(2024) 「英語ヒエラルキー グローバル人材教育を受けた学生はなぜ不安なのか」を買った。

「英語能力試験は必要ですか?」(スティーブ・カウフマン)

www.youtube.com 英語能力試験は必要ですか? - YouTube 以下は、スティーブ・カウフマン氏の「英語能力試験は必要ですか?」(2008年)のあらまし。本動画は、日本語によるものなので、実際に動画をみてほしい。以下は、聞き起こしではなく、氏のお話のあらま…

そもそも日本の外国語教育として、全ての中学生に英語スピーキング「テスト」は必要なのか

都立高校の入試に使われるという英語スピーキングアチーブメントテストが明日実施される*1。 第一に、この英語スピーキングテストは、入試としての瑕疵が多く、入試として使いものにならないという意味で、入試に使うことは適切ではない。 当然なことに批判…

ロバート・フィリプソン教授の講演「プロフェッショナリズムとTESOLの神話」("Professionalism and myths in TESOL")(2019)

2019年3月12日~15日に、アメリカ合州国はジョージア州のアトランタで開かれたTESOL国際大会・英語エクスポ。その大会でのロバート・フィリプソン(Robert Phillipson)名誉教授の講演。10分17秒ほどの短いものだが、YouTubeで講演を聞いて、これがたいへん興…

英語学習の技術と思想 -超大言語を学ぶときの留意点ー

日本社会は単一民族で単一言語などと考えているわけでは全くないが、相対的に世界をみるならば、日本の言語環境*1は、アジアの外国語は別にしてヨーロッパの外国語を学ぶ上で条件が整っている言語環境とは言い難い。もちろんそれが不幸せだとか不便だとか言…

問題の多いスピーキング”テスト”を都立高の入試に導入することは止めて、中学生に、さすが大人は違うと、人としての模範を示してほしい

あらたに都立高入試に導入されようとしている問題だらけのスピーキング”テスト”*1。 あと一ヶ月後に実施予定とされるが*2、これを入試に使うのは止めてほしいという声が広がっている。 第一に、かつて区立中と都立高で英語を学び長年私大付属の高校教師とし…

教育的でない、さらに公平・公正でないスピーキングテストの都立入試への導入はすぐ中止にすべきではないですか

東京に生まれ、区立小学校、区立中学校、そして都立高校で学んだものとして、まず思うのは、都立高校で学びたいという中学生には全員入学を認める(全入)でよいのではないか。あえていえば入学試験(選抜試験)など必要ないのではないかということだ。入試…

利権的・売国奴的・差別的、なにより教育的でない都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求めます

〇都立高校入試に英語スピーキングテストが導入される 2022年度から約8万人の東京都立高校受験生に対して都立高入試に英語スピーキングテストが導入されるという。事業主体は都教委。運営主体はベネッセ。試験監督は外部人材。採点はフィリピンでおこなうと…

「迷走する英語教育をただす -中村敬の理論・思想・実践をもとに」を読んだ

迷走する英語教育をただす -中村敬の理論・思想・実践をもとに ホームランダービーに出場し翌日オールスターゲームで打って投げるという歴史的快挙を果たすことになった大谷翔平投手の活躍を期待してMLBのオールスター戦を見た。MLB前半戦における大谷投手…

'I had always dreamed of owing a Ferrari.'(会話)の過去完了のニュアンス

英文法の重要項目として知られている過去完了は、過去の時間の中のある一点(時期・時間)を基軸にして、その時点までのことを叙述すると説明されるだろう。 過去完了の前に習うと思われる現在完了は、その時間的基軸は現在が機軸となる。少し機械的だが、現在…

「言語社会学者の鈴木孝夫さん死去 「ことばと文化」著者」

鈴木孝夫氏については、このブログの中でも何度か紹介したことがある。 岩波新書「ことばと文化」(1973年)は、英語教師ばかりでなく広く読まれていたことだろう*1。これは印象に過ぎないが、英語という大言語の研究から、その後、多言語文化が進行していく…

「(コトバと場所)翻訳できない「わたし」 方言と世間、土地を離れ仮想化」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/1/5 5:00)から。 「もし僕が訳すとしたら『黒人だって生きている!』というのが近いように思うんだけど、いかがでしょう?」。米文学の翻訳も手がける作家の村上春樹さんは昨年8月、自身のラジオ番組でこう問いかけた。 米国…

「(変わる大学入試2020)東大、民間英語試験を必須とせず 遠藤利明氏、寺沢拓敬氏に聞く」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年10月31日05時00分)から。 2020年度から始まる大学入学共通テストをめぐり、東京大学は受験生の英語力を見るため、民間試験の成績、または高校の調査書などの提出を原則として求める基本方針をまとめた。大学入試改革に…

マーク・ピーターセン氏の「英語のこころ」

英語のこころ マーク・ピーターセン氏の「英語のこころ」を斜め読みした。 マーク・ピータセン氏の岩波新書「日本人の英語」「続 日本人の英語」「実践 日本人の英語」は読んだ。とくに「日本人の英語」「続 日本人の英語」は何度か読み直した。 「あとがき…

「英語の民間試験、大学側は疑問視も 入試共通テスト」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年3月15日09時22分)から。 大学入試センター試験の後継として、2020年度から始まる大学入学共通テストの目玉の一つは、英語の4技能を測るため、民間試験を活用することだ。しかし、その民間試験をめぐって大学側から疑…

鳥飼玖美子「本物の英語力」を読んだ

「本物の英語力」(2016) 鳥飼玖美子「本物の英語力」を興味深く読んだ。 「英語格差」(English divide) のお話。 けれど、そのようにして国をあげて英語に必死で取り組んでいても、母語話者(ネイティブ・スピーカー)との英語力格差はなくなりません。なぜ…

『「グローバル人材育成」の英語教育を問う』を面白く読んだ

斎藤兆史・鳥飼玖美子・大津由紀雄・江利川春雄・野村昌司著「グローバル人材育成」の英語教育を問う (ひつじ英語教育ブックレット)を面白く読んだ。 どのような科目も自らの意欲がなければ学びえませんが、特に言語は自分で学ぼうとしない限り決して習得で…

Riverdanceを観てきた

すばらしい舞台でした。 スタンディングオーヴェイションものでした。

国弘正雄さんが亡くなられた

同時通訳者として有名であった國弘正雄さんが亡くなられた。 私も「英語の話し方」など、國弘さんの著作を数冊読んだことがある。 只管打座をもじって、只管朗読という表現を自作され、英語学習方法における音読を強調された。 みずからの戦争体験から反戦思…

政治風刺番組ネタとしてのスコットランド独立問題

以下は、"Last Week Tonight with John Oliver"から。 www.youtube.com 政治風刺番組のJohn Oliver*1にしても、Jon Stewartにしても、それほど見ていないし、見たとしても、たいてい俺は笑えない。英語の理解力や彼らの常識(知的枠組)の理解が不十分だった…

鳥飼玖美子さんの「国際共通語としての英語」を読んだ

鳥飼玖美子さんの「国際共通語としての英語 (講談社現代新書)」を読んだ。 俺が若いときの鳥飼玖美子さんは同時通訳者として有名だったが、どちらかというと言語社会学や言語思想の視点からモノを言う方ではないと勝手に俺は思っていた。 そうした観察はそれ…

石田秀雄「わかりやすい英語冠詞講義」

「英語冠詞講義」(2002) 「わかりやすい英語冠詞講義」をあらためて読んだ。 冠詞については、高校生のときに金口儀明「英語冠詞活用辞典」を入手してもなお、悩まされ続けているが、本書は、かなり役に立つと感じた。 「冠詞とはどのような存在か」では、以…

藤永茂氏の『「闇の奥」の奥』を読んだ

私が、藤永茂氏の「アメリカ・インディアン悲史 (朝日選書 21)」を読んだのは、20年以上も前のことだ。 1992年の夏にアメリカ合州国西部をレンタカーで回ったことがある。1990年に私は電子メールを使い始め、2年間ほど電子メールで交流をしていた教師たちと…

映画「インビクタス」を再度観た

映画「インビクタス」では、ネルソン・マンデラの指導性、指導者のやる気を観察できる。 暴力や排撃、非寛容に対して、寛容の精神で、対立・矛盾を乗り越えようとする闘い方を学ぶことができる。 クリント・イーストウッド監督のこの映画製作に対するやる気…

田尻悟郎さんの「(英語)授業改革論」を読んだ

英語教師・田尻悟郎先生は、実践家として有名な先生である。 以前、同僚の若手英語教師に薦められていた「(英語)授業改革論」を、今回ようやく読んだ。 田尻先生は、言う。 「改めて考えてみよう。教師が説明をたくさんすればするほど、生徒は理解を深め、英…

スコットランドの独立問題

スコットランドの独立問題がBBCなど海外のメディアに載っていた。 歴史的に英語がこれほど世界を席巻しているということは、まずは国内問題として、アングロサクソンが先住民族を征服する過程ということになるが、イングランド(England)は、1536年にウェール…

映画「十二人の怒れる男」

9月14日付けの朝日新聞の「私のグッとムービー」欄で、漫画家のちばてつやさんが映画「十二人の怒れる男」を紹介している。 映画「十二人の怒れる男」は、1957年のシドニー・ルメット監督の作品。ヘンリー・フォンダが主演している。 映画「十二人の怒れる男…