Linguistic Rights

ロバート・フィリプソン教授の講演「プロフェッショナリズムとTESOLの神話」("Professionalism and myths in TESOL")(2019)

2019年3月12日~15日に、アメリカ合州国はジョージア州のアトランタで開かれたTESOL国際大会・英語エクスポ。その大会でのロバート・フィリプソン(Robert Phillipson)名誉教授の講演。10分17秒ほどの短いものだが、YouTubeで講演を聞いて、これがたいへん興…

英語学習の技術と思想 -超大言語を学ぶときの留意点ー

日本社会は単一民族で単一言語などと考えているわけでは全くないが、相対的に世界をみるならば、日本の言語環境*1は、アジアの外国語は別にしてヨーロッパの外国語を学ぶ上で条件が整っている言語環境とは言い難い。もちろんそれが不幸せだとか不便だとか言…

英語シャドーイングが楽しめるPCのセッティング ーヘッドフォンとイアフォン・マイクを使ってー

外国語を学ぶ際に、リスニングとリーディングがインプットであるとすれば、スピーキングとライティングはアウトプットといえる。 歴史的に、日本の言語環境では、インプットとしての英語リーディングが大切であった。歴史的に、英学にとっては英語リスニング…

「学校で母語禁じ「忠誠」丸暗記」

梶山季之氏の「族譜」を原作としてジェームズ三木氏が舞台化した劇団青年劇場による「族譜」の舞台公演が近づいている。 そのことに触れながら、今日の朝日新聞の「歴史と向き合う」という欄で「朝鮮人に強いた報国」という題名で記事が掲載されている。その…

母語を話す権利 (6)

基本的人権の中では生存権が何よりも重要であり、その生存権を保障するためにこそ教育権や労働権の保障が重要なのであるが、こうした基本的人権を保障するためには母語を話す権利という言語権を保障しなければならないということは案外見過ごされがちだ。 ア…

母語を話す権利 (6)

基本的人権の中では生存権が何よりも重要であり、その生存権を保障するためにこそ教育権や労働権の保障が重要なのであるが、こうした基本的人権を保障するためには母語を話す権利という言語権を保障しなければならないということは案外見過ごされがちだ。 ア…

マオリ語公用語化も、ワイタンギ条約をめぐる審判所での申し立てから始まった

基本的人権の中で重要な位置をしめるものは、なんと言っても生存権だろう。生存権が保障されなければ、他の権利の保障は無意味だ。 もちろん労働する権利、労働権も重要だが、労働権を保障するためには、なんといっても教育権が保障されなくてはならない。教…

CALLの読書課題で面白い論文を二つ読んだ

もう先週の話になってしまうのだけれど、そのCALLの読書課題で、面白い論文を2つ読まされた。 CALLの課題は週ごとにテーマが決まっているだが、先週のテーマは、「少数民族言語とCALL」といった感じの内容で、簡単にいえば、話者の減少により言語文化として…

母語を話す権利

彼女のこうした見解は、ごくごく普通のものなのかもしれない。 現在、ニュージーランドの小学校では、マオリ語がカリキュラムとして学ばれているけれど、ジュディは、これは問題ないと言った*1。「だけれど、ニュージーランドでは、英語なのよ」とジュディは…

母語を話す権利、言語権は重大な課題ではないのか

私の大学選びはいよいよ佳境に入っているが、もし間に合うならワイカト大学(The University of Waikato)にしようと思い始めている。 理由はいくつかあって、ひとつはワイカト大学(The University of Waikato)にもTESOLがあること。先住民族マオリのことを…

「英語支配の構造」津田幸男 (1990)を購入した

「英語支配の構造」津田幸男 (1990) 「英語支配の構造」津田幸男 (1990)を購入した。

梅棹忠夫「21世紀の人類像をさぐる」を読んだ

「21世紀の人類像をさぐる」(1989) 梅棹忠夫「21世紀の人類像をさぐる」(講談社)を読んだ。 たとえば「あらたなるバベルの塔の時代」で「じつにいろいろな言語がある」という箇所では…。 語順でいっても、たとえば英語などは主語、述語、目的語の順になっ…

「ことばと国家」田中克彦 (1981)を読んだ

ことばと国家 (1981) 本書によって眼が開かれたことは少なくない。 たとえば「母国語」でなしに「母語」(ぼご)というコトバは著者から初めて学んだ。 言語学者・田中克彦氏による労作である本書は、ことばに関心を寄せる全ての人たちにおすすめだが、もち…