Japanese

マーク・ピーターセン「心にとどく英語」を読んだ

「心にとどく英語」(1999年) 岩波新書の「日本人の英語」(1988年)を一読して、マーク・ピーターセン氏のものは読みたいと思い、いま以下の新書が本棚にある。 「日本人の英語」(岩波新書)(1988年) 「続・日本人の英語」(岩波新書)(1990年) 「心にとど…

英語版「貧困なる精神」(本多勝一)を読み始めた

The Impoverished Spirit in Contemporary Japan : Selected Essays of Honda Katsuichi(1993) 本棚の整理中なのだが、未読の本が本棚にそれなりにあって、いくつか読み始めたものがある。 "The Impoverished Spirit in Contemporary Japan" もそうした一冊…

本多勝一氏が『週刊金曜日』の編集委員を退任された

週刊「金曜日」(9/6 2024 1487号) 本多勝一氏が『週刊金曜日』編集委員を退任、高齢が理由(『週刊金曜日』1487号) 本多勝一氏が『週刊金曜日』編集委員を退任されることを知った。 長年、朝日新聞記者・編集委員として活躍され、朝日退社後は『週刊金曜日…

はじめて DeepL と Bingチャット をつかってみた

雑誌では、ChatGPTなどAIの特集が眼につくようになってきています。 不勉強でChatGPTはまだ試したことはないのですが、最近の自動翻訳の精度は60%や70%のでき具合だと聞いたので、数日前にDeepLなるものを初めて使ってみたら、驚いた。まさに一瞬にして、日…

「(コトバと場所)翻訳できない「わたし」 方言と世間、土地を離れ仮想化」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/1/5 5:00)から。 「もし僕が訳すとしたら『黒人だって生きている!』というのが近いように思うんだけど、いかがでしょう?」。米文学の翻訳も手がける作家の村上春樹さんは昨年8月、自身のラジオ番組でこう問いかけた。 米国…

「「総合的・俯瞰的」は稚拙な日本語 にじむ政権のおごり」

以下、朝日新聞デジタル版(2020/12/11 19:00)から。 日本学術会議問題で浮上し、今年の流行語大賞にもノミネートされた「総合的・俯瞰(ふかん)的」。わかったようでわからないこの言葉に、果たして実体はあるのでしょうか。政策コンサルタント・室伏謙一さ…

「「ウーマン村本「THE MANZAI」で本領発揮 ネットでは「尊敬・鳥肌・最高」の声」」

以下、Yahoo!ニュース(12/6(日) 21:48)から。 村本大輔(40)と中川パラダイス(39)によるお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」が6日、フジテレビ「THE MANZAI 2020 マスターズ」(後7・00~9・54)に出演。強烈なマシンガントークで絶え間なく社会ネタ…

「留学生バイト漬け、学級崩壊も放置 日本語学校で見た闇」

以下、朝日新聞デジタル版(2019年3月18日12時45分)から。 留学生20人が学ぶ教室内で、授業に耳を傾ける学生はほとんどいない。スマホをいじったり、母国語でおしゃべりしたり。居眠りする学生もいる――。 都内のある日本語学校の光景だ。1年半前、この教…

「(ことばの広場)平成の日本語ブーム 英語「普遍化」も背景に」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年11月7日)から。 言葉が注目の的となる「日本語ブーム」は、不景気なときに起こる傾向にあるようです。 ブームは戦後に何度か起こりましたが、例えばメディアで日本語ブームだと盛んに言われた昭和後期(1970年代)は、石油…

「常套句でうやむやにする政治を疑え 政権の言葉を考える」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年10月26日07時25分)から。 「遺憾」「不徳の致すところ」――。この二つの決まり文句=常套句(じょうとうく)で、おおかたのことがうやむやにされている感のある今日このごろ。秋の臨時国会は始まったが、このもやもやした思…

小津安二郎監督の「お茶漬けの味」(1952年)を初めて観た

小津安二郎監督の「お茶漬けの味」を初めて観た。 出演は、佐分利信、木暮実千代、笠智衆、鶴田浩二、淡島千景、津島恵子、上原葉子ら。 小津安二郎の映画はそれほど観ているわけではないが、これも小津調といえるのだろう。ただし、木暮実千代のすばらしい…

「日本語分からず授業座るだけ ごっそり抜けた中学の勉強」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年9月30日10時49分)から。 外国で育つなどして日本語教育が必要な公立高校生が、全国の公立高校生の平均と比べ、7倍以上の割合で中退していることが明らかになった。こうした生徒の増加に伴い、支援に力を入れる高校は増え…

「日本語教育必要な生徒、1割弱中退 公立高平均の7倍超」

以下、朝日新聞デジタル版(2018年9月30日05時01分)から。 外国で育つなどして日本語が十分にできず、「日本語教育」が必要な公立高校生のうち、9・61%が昨年度に中退していたことが、文部科学省が初めて実施した調査の結果で分かった。2016年度の…

井上ひさし「日本語教室」を再読した

井上ひさし著「日本語教室」は、2001年10月から上智大学で、月一回、都合四回おこなわれた講演会をもとにした新書。 これを再読した。 第一講「日本語はいまどうなっているのか」では、「アメリカ中心のグローバリズム」に、「言語の面から反対」する立場で…

大野晋「日本語練習帳」を再読した

たとえば、「通る」と「通じる」はどう違うのか。 「明白な」「明確な」「鮮明な」「明晰な」は…。 カタカナ語の増大をどう考えるか。 語彙の違い、語彙の使い方、語彙の問題が、Ⅰの「単語に敏感になろう」の章である。 Ⅱの「文法なんか嫌いー役に立つか」は…

「日本語に主語はいらない」を再読した

以前読んだ金谷武洋著「日本語に主語はいらない」(2002年)を再読した。 いくつかの例文と説明に納得し難いものがあったが、「日本語に人称代名詞という品詞はいらない」「日本語に主語という概念はいらない」、助詞「は」、「日本語の自動詞/他動詞をめぐ…

「話し言葉の日本語」を読んだ

井上ひさしさんと平田オリザさんの対談を本にした「話し言葉の日本語」を読んだ。 全体として面白く読めたが、個人的には、「戯曲の構造と言葉」「戯曲の組み立て方」「こうして最初の「せりふ」が生まれる」「生きる希望が「何を書くか」の原点」がとくに面…

膠着語である日本語の特質に合致した宮澤賢治の「雨ニモマケズ」

井上ひさしさんの「宮澤賢治に聞く (文春文庫)」を読んでいたら、「日本の、すぐれた詩人がみなそうであるように、宮澤賢治もまた第一級の日本語の使い手であった、ということに思い当ったのは、昨年(一九七六年)の春、オーストラリア国立大学で<客員教授…

「日本語は特殊な言語ではない」

朝日新聞の本日の夕刊のコラム「人・脈・記」に、言語の比較研究で興味深い話が載っていた。 残念ながら私は手にしたことはないのだが、「世界の言語と日本語」(1991年)*1の著者・角田太作さんは、東大大学院生であった1971年にオーストラリアのモナッシュ…

本多勝一「中学生からの作文技術」を購入した

本多勝一「中学生からの作文技術」(2004) 本多勝一「中学生からの作文技術」(朝日新聞出版)を購入した。 本書は、「日本語の作文技術」「実践・日本語の作文技術」から最低限必要な技術を凝縮した中学生向けの本。 初版年度は2004年。俺のもっている版は20…

日本語学習に対する人気が中国では落ちているようだ

それによると、「報道2001」のキャスター・黒岩祐治氏が書かれた「日本を再生するマグネット国家論」という本の中で日本が磁力を失っているということを証明するひとつのエピソードが紹介されているという。 30年近く前に、ある親日家の中国人ジャーナリスト…

編集者はやはり必要だ

アオテアロア・ニュージーランドに滞在し始めたことをきっかけに、昨年の7月からブログなるものを書き始めた。アオテアロア・ニュージーランド滞在中は、毎日ブログを更新していた。 途中、ロサンゼルスを急遽訪問することになったけれども、それでも更新は…

外国語は単にできればいいという単純なものではない

これも何回も書いているように、私が昨年研修してきたアオテアロア・ニュージーランドのマオリは、例外なく英語を話す。それは、学校で英語を押しつけられ、マオリ語が弾圧された結果だ。 植民地教育の中で、支配者の言語を話させた例は世界にたくさんある。…

英語学習では、SV感覚が重要

SV感覚とは、主語・述語感覚のことである。 英語の場合は、主語・述語という順番で、常にやって来るから、このSV感覚に慣れることが重要である。 聞き取りでも、読む場合でも、話す場合でも、英語の場合は、このSV感覚が重要だ。 日本語は、次の例文のように…

英語、英語というけれど、内容がないと話題についていけない

このキーウィーの女性は、結構なインテリで、世界のあちこちから来た観光客に何語を話すのか聞いたりしている。 私は、マオリ語を学んでいることも話し、ニュージーランドでは、イギリス語が公用語になっているけれど、マオリ語は、ようやく公用語になったは…

ハモーサの古本屋

ハモーサビーチの中心街には、結構いろいろな店がある。 ハモーサには、古本屋まであった。本好きの私としては、当然、寄ってみることになる。 この本屋で「日系アメリカ人に対する差別関連を扱った本はありませんか」と聞くと、店主が「日系アメリカ人には…

「日本語に主語はいらない」を読んだ

日本語に主語はいらない (2002) 「日本語に主語はいらない」金谷武洋(2002)を読んだ。 日本語では、「私はあなたを愛しています」はいわゆる翻訳調となり、「好きだよ」のほうが、日本語らしく、また自立している。ということで英語やフランス語では、人称代…

「死産される日本語・日本人」を買った

「死産される日本語・日本人」(1996) 酒井直樹「死産される日本語・日本人」を買った。 初版年は1996年。俺のもっている版は2001年8月の初版第6刷のもの。 「偏在する国家 ー二つの否定:『ノー・ノー・ボーイ』を読むー」所収。

「英語が第二の国語になるってホント!?」を読んだ

英語が第二の国語になるってホント!?(2000) 國弘正雄氏による対談。対談相手は、船橋洋一氏、加藤周一氏、グレゴリー・クラーク氏、鈴木孝夫氏、高円宮憲仁親王、千田潤一氏、深見東州氏。 個人的に一番面白かったのが、グレゴリー・クラーク氏。 英語とい…

「二重言語国家・日本」を買った

「二重言語国家・日本」(1999) 石川九楊「二重言語国家・日本」(NHKブックス)を買った。