2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

世界のほかの独裁国家をわらえますか 

東京都立高校の職員会議における採決禁止について、渡部謙一氏による「教育の活力奪う挙手禁止」と題する意見が、昨日の朝日新聞に掲載されていた。 その紙面の横には、在日米軍再編問題について「国民不在の議論に憤り」との野中広務氏の意見が取り上げられ…

今日は仕事で出張

世間では連休だというのに、今日はクラブ関係の出張で仕事である。

教育基本法「改正」はそんなに優先順位が高いことなのか*1

28日に国会に提出された教育基本法「改正」案をめぐって、反対・賛成の立場からの論議が活発になっている。 例の「愛国心」に関する条文案は、法案全文によれば、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、…

少子化社会に対する政治的無策は明らかだ

今日の朝日新聞で、「少子化社会」に関する内閣府の調査結果を紹介していたが、「自国が子どもを産み育てやすいと思うか」という質問に対して、日本、韓国は半数以上のものが、育てにくいと思っているという結果が出た。多数派が産み育てやすいと思うという…

筑紫哲也氏の「スローライフ」を読んだ

いま日本人の暮らしぶりは、スピードや効率が求められ、人間らしい生活が急速に成り立たなくなってきている*1。 これは私の持論だが、日本の労働者は「奴隷状態」で働かせられている。 「スローライフ―緩急自在のすすめ (岩波新書)」というこの筑紫さんの本…

日本はこれで独立国と言えるのか

沖縄米軍海兵隊のグアム移転費用負担問題ほど、日本国民を愚弄する問題はない*1。 まず、他国の軍隊のその本国への移転費用を、独立国がまかなうことの是非、国民の血税でまかなわれることの是非の問題がある。 さらに、小泉首相は、国内では、小さな政府だ…

小学校の英語教育の前にやるべきこと

例えば、日本全国の英語教員を、一人の例外もなく、自主的研修を充実させることはどうなのか。そうして、日本全国の学校という学校における英語教育を充実させたい。当然、クラスの生徒人数もうんと少なくして、少人数クラスにする。 それから、生徒の自主性…

安易な小学校早期英語教育論に欠けていること

4月24日の朝日新聞に、小学生からの英語教育必修化論に対して、賛成派と反対派の意見が載っていた。反対派の代表は、元同時通訳者で現在立教大学教授の鳥飼玖美子氏だった。 鳥飼玖美子さんが強調していたことのひとつは、小学校の段階では母語を重視すべき…

各選挙戦で自民党が負け始めている

先の選挙では小泉劇場で大勝利を果たした自民党が公明党の応援を受けても沖縄市長選、岩国市長選、衆議院補選などで負け始めている。 新人同士の保革一騎打ちとなった沖縄市長選は、自民・公明推薦候補者を破り、社民・社大・共産・民主・自由連合推薦の革新…

先週はオリエンテーション週間だった

先週はオリエンテーション週間で、二泊三日の新入生の合宿もあった。 集団におけるリーダーシップとは何か、リーダーと構成員はどうあるべきか、高校生の要求とは何か、学ぶとは何か。学力・体力・品性・生活・文化スポーツ要求の実現など、集中的にガイダン…

母語の重要性はマオリから、イギリス語を使いこなす姿勢はシンガポールから学べ

個人的に私は、母語の重要性をマオリから、そして、母語を大切にしながらも*1イギリス語を話す姿勢をシンガポールを「反面教師」として、学ぶべきだと思っている。 一般的に言って、日本人はこの両方ともわかっていないと思うからだ。 だから、少なくともこ…

グローバル時代の小学校英語教育

近現代は国境という愚劣なものがあるから想像しにくいのだが、歴史的にみれば、文化間の優劣や文化間の衝突というものは、国境というようなもので簡単に線引きはできない。もっと地理的に接しあっている地域から起こっているはずであり、文化間の優劣や衝突…

英語を話す必要のない日本の言語環境

「日本の小学校英語教育は時間の無駄である」と主張するIHTの意見記事*1を読んだ。 http://www.asahi.com/english/Herald-asahi/TKY200604190151.html いくつか納得できる点があったが、とくに以下の日常生活で英語を必要としない日本の言語環境という指摘は…

今夏に広島で戦争と平和を学ぶ

すでに恒例になっているようだが、海外と日本から学生を招待し、世界平和を広島で考える平和集中講座が、今年も広島市立大学のプログラムとして開催されることをIHTで知った。 プログラムの紹介は以下のサイトを参照とのことだ。 http://www.hiroshima-cu.ac…

ジョージ=ワシントンは本当に安全か

昨日のIHTで、横須賀市長がアメリカ合州国の核航空母艦(原子力空母)の受け入れる方向性を出したことが記事に載っていた。これは朝日新聞の記事を翻訳したものだから、日本語のものを紹介すればよいのだけれど、日本の新聞が手元にないのでIHTを使って引用…

優れた生徒集団による整然とした組織的「抗議行動」

東京新聞に、「生徒450名座り込み*1 法政一高」という記事が掲載されていた。 http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060418/eve_____sya_____000.shtml また毎日新聞でも同内容が報道されている。 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/ne…

斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義」を読んだ

斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義 (寺子屋新書)」(2004)を読んだ。 これまで斎藤貴男氏の著作は全く読んだことがなかったが、とくにエリートの本音と「ゆとり教育」の分析が大変ためになった。 教育の仕事の本質は、どんな子どもでも発達可能性を認め、そ…

論理的に通らないものを押しつけるために校長の権限を強化するのではないか

昨日、一昨日と、東京都教育庁の話を書いたが、校長の権限を強化しようとすることは、現場が論理的に納得できるような状況にないことが実は多いということなのではないか。だから、校長に権限を与えて、論議も論理も抜きに、結論を押しつけざるをえないので…

日曜日というのに、今日も出張で仕事

例えば、「教師の仕事は、夏休みが多くていいですね」というのは二重の意味で誤解である。 第一の誤解は、高校などでは、日曜日にクラブ関係の出張があるということである。これは夏休みや春休み、冬休みなども同様で、クラブの大会や合宿などがあって、それ…

「どうする アイフル」

消費者金融大手アイフルが業務停止になった。動物や女性タレントを使って急成長してきた消費者金融業界だが、その高い金利と強引な取立てなど、昔からわかっていたことではないのか。ホリエモンだの、アイフルだの、こうしたものをCMで垂れ流し、持ち上げ泳…

東京都教育庁は大丈夫か

私立大学附属高校に長年勤めてきた高校教師の私が、東京都教育庁による今回の通知内容のひどさに呆れかえった理由は、今回の通知が教育の死を意味すると思うからだ。 私がそう考える理由はたくさんあるけれど、第一に、教育の本質として、教師集団の力量をあ…

ギャハハハハ

いきなり下品なオノマトペの題名にしてしまったけれど、4月14日付けの毎日新聞で、東京都教育庁が、職員会議で教職員による「挙手」や「採決」をおこなってはならないとする通知*1を出したという記事を読み、心底呆れかえって、こんな題名しかつけることがで…

日本の若者はフランスの若者を見習うべきだ

2年間のお試し期間中は、雇用者側が雇用者を理由なく解雇できるという政府の若者雇用策「初期雇用契約」(CPE)が、フランス国民の怒りをかい、大規模なデモやストライキによって撤回されることとなった。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060410-0000020…

米国追随の三流政治が科学をねじまげていないか不安がある

BSE問題や米国産牛肉の輸入の安全性の評価していた食品安全委員会プリオン専門調査会から、東京医科大学の金子清俊教授ら、プリオン専門家が6人も退陣したとの報道がされている。 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060408k0000e040076000c.html …

「ニッポン不公正社会」を読んだ

林信吾氏と斎藤貴男氏による「ニッポン不公正社会 (平凡社新書)」を読んだ。対談なので、さっと読めてしまう内容だ。 両氏のものをいままで全く読んだことはないのだが、斎藤氏の次の発言が最も印象に残った。 「日本の二世、三世というのは、単に政治家を継…

しょせん外国語には責任が持てない

これも昨日、一昨日の話の続きである。 実際、外国語に対する私たちの心理としては、「憧れ」「無視・嫌悪」といった両極端になりやすく、「対等・平等」「尊重」のような理想的な心理状況になりにくい。いわば両極端の不自然な感情を持つ方が自然であり、理…

変な中国語、変な英語は、お互いさまだけど、いいかげんな姿勢だと文化に対する侮辱になる

昨日の話の続きを少しだけ書く。 どぎつい英語や、きわどい英語、変な英語をTシャツなどにプリントされていても日本人は平気であるという話は昔からよくされていたし、私も一貫して生徒に話をしてきた。 その最たるものは、「四文字コトバ」(four-letter wor…

中国語と日本語の漢字語彙の意味の違い

さてこれは記事には指摘されていなかったのだが、中国人が見たときの漢字の誤用やおかしさと、日本人が見たときの漢字の誤用やおかしさは、微妙に違うだろうと私は思った。というのも、一例をあげるならば、「手紙」「愛人」「湯」「汽車」と言ったときに、…

憧れやファッションだけで外国語を用いると手痛い仕打ちに合うという教訓

ロサンゼルス発のニューヨークタイムズの記事なのだが、「ドジなメッセージのボディアート」(Body art with botched messages)という記事がIHTに載っていた。 http://www.iht.com/articles/2006/04/04/features/tatoo.php アメリカ合州国で漢字の刺青(Chines…

本多勝一「アムンセンとスコット」

昨日、イチロー選手のリーダーシップについて少し触れたのだが、本多勝一の「アムンセンとスコット: 南極点への到達に賭ける」は、リーダーシップ論としてはすこぶる面白いと私は思っている。今の日本はリーダーシップ論として大丈夫なのかという危惧を私は…