Neoliberalism

「市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像」を読んだ

市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像 佐々木実著「市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像」を読んだ。 もう17年も前の話になるけれど、アオテアロア・ニュージーランドに8カ月ほど滞在していたことがある。 帰国してみると、日本の政治はさ…

「「1億総活躍」も「自助」も無理筋 先に待つのは「無助」の社会」

以下、朝日新聞デジタル版(2021年10月20日 5時00分)から。 www.asahi.com

「この貧困、自己責任だもの 格差認め自民支える若者たち」

以下、朝日新聞デジタル版(2019年7月2日5時0分)から。 深夜。東京・銀座のブランドショップ。華やかな服やカバンが並ぶ、客の消えたフロアに作業服を着た男たちが集まってきた。モップを構え、日が昇るまでに床や壁を磨き上げる。アルバイト代として支払われ…

「世界一貧しい大統領と呼ばれた男 ムヒカさんの幸福論」

以下、朝日新聞デジタル版(2016年3月31日21時16分)より。聞き手・萩一晶。 質素な暮らしぶりから、「世界で一番貧しい大統領」として注目を集めた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が、近く出版社などの招きで初来日する。「清貧の思想」を地でいく農…

小泉元首相、政界を引退

小泉元総理大臣が政界引退だという。 2006年に野中広務氏が「自民党を壊しただけでなく、日本を壊してしまった。パフォーマンスをやっていれば当選できる政治家をつくった」というようなことを発言していたが、自民党をぶっ壊すと言って、日本を壊したという…

斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義」を再読した

前に読んだ本だが、斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義 (寺子屋新書)」を再読した。 この本に限らないが、教育というものは、数字にあらわしにくいものであると思う。 たとえば、テストの点数があるけれど、ある尺度でつくられた限界のあるテストであっても…

今日から郵政民営化が始まるけれど

アオテアロア・ニュージーランドでは、郵政民営化は失敗したと言われている。私の考えでは、生活に基本的な分野、たとえば、医療・教育・交通・通信等は、民営化すべきではないと考えている。こうした分野は公共の福祉ともいうべきもので、社会的に負担すべ…

斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義」を読んだ

斎藤貴男氏の「教育改革と新自由主義 (寺子屋新書)」(2004)を読んだ。 これまで斎藤貴男氏の著作は全く読んだことがなかったが、とくにエリートの本音と「ゆとり教育」の分析が大変ためになった。 教育の仕事の本質は、どんな子どもでも発達可能性を認め、そ…

「ニッポン不公正社会」を読んだ

林信吾氏と斎藤貴男氏による「ニッポン不公正社会 (平凡社新書)」を読んだ。対談なので、さっと読めてしまう内容だ。 両氏のものをいままで全く読んだことはないのだが、斎藤氏の次の発言が最も印象に残った。 「日本の二世、三世というのは、単に政治家を継…

「錬金術を政治が後押し」した責任は大きいものがある

1月21日の朝日新聞で、経済評論家の内橋克人氏が、「ライブドア強制捜査」について「錬金術を政治が後押し」と題して、次のように書かれている。 『問題の根源は、小泉政治にある。昨年の総選挙で、一国の総理がホリエモン流儀を「若者の模範」といい、武部…

やるべきことをやらず、やってはいけないことをやっている日本

耐震強度偽装問題が大問題になっている。 これは、姉歯元建築士による偽装問題に端を発しているけれど、もちろん、こうした個人の問題ではなく、こうした個人を使う構造、つまり、木村建設、総研、ヒューザーなど各社の、法律違反を他人にやらせることを厭わ…

郵政民営化関連法案、衆議院を通過

先の選挙で郵政民営化に反対票を投じた選挙民が全体で100万人多いともいえる郵政民営化法案に関して、自民党、公明党など与党の賛成によって、郵政民営化関連法案が本日衆議院本会議で可決された。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051011-00000004-yom…

郵政民営化は、果たして民意なのだろうか

今朝の朝日新聞の天声人語で、総選挙での300小選挙区の票数のことが書かれていた。 得票数と当選議員数は果たして正しく比例しているのかというのが、総選挙での自民党の圧勝の際に私が関心を持ったテーマの一つである。 今朝の天声人語では、自民、公明両党…

郵政民営化は誰にとっての利益になるのか

しかし、この「改革」、この「選択」は何を意味するのか。 選挙地盤より、アメリカ合州国を支持勢力とする小泉首相が、地方に利益をもたらす従来の利益誘導型の選挙や政治をぶち壊すという小泉流のレトリックでイメージを振りまき勝利したが、郵政民営化は、…

朝日新聞までもが郵政民営化のお先棒かつぎか

私がとっている一般紙が朝日新聞であるので、私のブログの一般紙からの引用や紹介は、自然と朝日新聞が多くなってしまうのだが、最近の朝日新聞の偏向ぶりには眼に余るものがある。 とくに郵政民営化について、朝日の社説で、何故朝日新聞までもが民営化賛成…

働くものと国民にとって十分な選択肢がないことが日本の悲劇である

郵政法案が参議院で否決され、とうとう小泉首相は衆議院を解散させた。 そもそも郵政法案とは、国民にとって何なのか。外圧と保険会社の要望である郵政民営化は廃案になってしかるべきと考えているものにとって、廃案は当然である。 さて、小泉首相の戦略・…

額に汗して真面目に働くもののための政治になっているのか

今日の朝日新聞で、経済アナリストの森永卓郎氏が、「錬金術師に有利な税制」として、今日の日本経済と社会について論評している。 例の高額納税者の公示で、その昔は、石橋正二郎ブリジストン社長や松下幸之助松下電器会長など、「新しい商品の発明などで国…

日本は、やるべきことをやらず、やらなくてよいことをやっている

日曜日の朝、郵政民営化のテレビ討論を見ていたら、本来やるべきことをやらず、やらなくてもよいことをやっているのが、今の日本の姿だと思った。 民営化したら、もうからない郵便事業所は、なくなってしまう。つまり、サービス低下は必至だ。 明治の時代に…

哲学がないから事故が起こるし、哲学がないから事故後も反省できない

JR宝塚(福知山)線の脱線事故当日の4月25日夜、JR西日本の車掌や運転士でつくっている親睦団体が事故当日宴会していたことが新聞で報道されている。 宴会がおこなわれたのは事故当日の夜のことだから、リゾート施設の宿泊棟のロビーでは当然にも事故を報じ…