Japan

映画「戦雲ーいくさふむー」を観てきた

ikusafumu.jp 遅ればせながら「沖縄スパイ戦史」の三上智恵監督による映画「戦雲ーいくさふむー」を地元上映会で観てきた。 力作のルポルタージュだった。 まだ見ていない方には、必見の映画である。 台湾有事の名のもとに、何がすすめられているのか。地理…

反教育的社会を変えるために、マスコミが、芸能界が、学校が、労働組合が、政治が、社会が、なにより国民が変わらなければならない

ながらく教師の仕事をしてきた者として、今回の衆議院選挙の選挙結果をみて、つくづく思うことは、今の日本社会は、はたして教育的社会と言えるのかということである。 第一に、真に教育的な社会であれば、投票率がこんなに低くてよいはずがない*1。第二に、…

明日は衆議院選挙の投開票日 ー有権者は投票に行こうー

芝田進午「人間の権利」(1977年) 明日は、衆議院選挙の投開票日。 最大争点のひとつが憲法であることは間違いない。 すなわち、国民主権・基本的人権・平和主義を擁護・発展させる候補者に投票し、壊憲論者に投票してはならない。 もうひとつは、いわゆる裏…

「支給通知書」を入手して取材し記事にしたしんぶん赤旗 ー他のメディアは何故こんな簡単なニュースもスクープできないのかー

しんぶん赤旗日曜版と上脇教授によっていわゆる裏金問題は暴かれJCJ大賞を受賞しました。 amamu.hatenablog.com 昨日の「非公認」偽装問題も、しんぶん赤旗によるスクープでした。2000万円もの大金が、自民党本部から立候補者のいる各支部へ、直接・一括で支…

しんぶん赤旗スクープ!自民、偽装「非公認」か、公認同額の2千万円支給!来る衆院選はやはり「自共対決」!

衆院選挙終盤に、さすが自民党、さすが共産党という大ニュースが入ってきた。しんぶん赤旗が、またまた、スクープ! www.jcp.or.jp www.jcp.or.jp 「裏金非公認に2000万円/公認と同額 自民本部が政党助成金」という、このしんぶん赤旗報道にたいして毎日新聞…

「批判的思考が低い日本の教師に、批判的思考を育む授業はできない」(ニューズウィーク)

劇作家で演出家の鴻上尚史さんが X で紹介していた Newsweek の「批判的思考が低い日本の教師に、批判的思考を育む授業はできない」の記事。 さもありなんと一読して膝を打ったのだが、数年前の記事だった。 まぁ、基本的な状況の変化はないだろう。むしろさ…

「「生きる権利」と基本的人権の体系」(芝田進午)

衆議院選挙の公示が昨日なされ、今月の27日が投票日となった。 ひとつ思うのは、自公政権が、統一協会といわゆる「裏金」問題で大激震が走り、まさに政権交代の好機であるのに、肝心の一方の野党側が、維新や国民など、ゆ党といわれる自公の補完勢力は問題外…

しんぶん赤旗日曜版が「自民党派閥パーティー資金の「政治資金報告書不記載」報道と、引き続く政治資金、裏金問題に関するキャンペーン」で、JCJ大賞受賞

本日、公示となった衆議院選挙。 今回の衆議院選挙のひとつの大きな争点は、いわゆる「裏金」議員の当落と、統一協会の支援を得て当選した統一協会議員の当落である。 上脇博之教授の追及と「しんぶん赤旗日曜版」の報道とが政権を追い詰めたことが、今回の…

本多勝一氏の「「ノーベル賞」という名の愚劣賞」(1973年)と「天皇にこそノーベル平和賞を!」(1974年)

わたしは日本被団協への今回のノーベル平和賞授与を高く評価し喜びとする者のひとりであり、日本被団協のノーベル平和賞受賞に水をかける気持ちなどこれっぽっちもないが、「ノーベル賞」そのものにたいして無批判に礼讃していると受け取られても心外なので…

いよいよ衆議院選挙です ー有権者は必ず投票に行って ひどい政治を変えましょうー

Creedence Clearwater Revival ”Fortunate Son” (1969) 今夏の酷暑日・猛暑日には耐えがたいものがありました。地球温暖化の問題は待ったなしの課題であるのに日本政府は無関心を決め込んでいてまるで危機感のないことに危機感を覚えます。 昨日、Hibakush…

今日はアメリカ独立革命記念日 ー東京都民は都知事選の投票に行こうー

芝田進午「人間の権利」(1977年) 今日は、アメリカ革命の独立記念日。 おりしも7月7日に東京都知事選挙がある。 アメリカ独立は、アメリカ革命と呼ぶべきものであり、アメリカ革命は、歴史的限界は当然ありながらも、ラディカルな市民革命であったことは間…

反自民・非小池都政を! 小池百合子氏の三選を許してはならない!

いよいよ東京都知事選。 まず、指摘しなければならない点は、現職の小池百合子都知事の評価についてである。 日本語では「ウソでしょう」は「冗談でしょう」(You must be joking/kidding.)の意味で使われることも多く、「ウソつき」が軽い意味で使われること…

記者にたいしても教師にたいしても最大限の「自由」が保障されなければならない

鮫島浩「朝日新聞政治部」(2022年) 祖父・父と、三代にわたって、朝日新聞の読者だった。 小学生の頃、本多勝一記者の「カナダ・エスキモー」を読んだ記憶がある。高校生の頃は、本多記者のベトナム関係の記事や単行本の「アメリカ合州国」を読み、本多記者…

【2024東京都知事選】おいちゃん(森川信)の「効いたねぇ」と室戸半兵衛(仲代達矢)の「これまでですな」

「男はつらいよ 第6作 純情篇」(1971年) おいちゃん(森川信)と寅さん(渥美清)の”喧嘩”は「男はつらいよ」(山田洋次監督)の見どころの一つである。 「男はつらいよ 第6作 純情編」(1971年)でも、夕子さん(若尾文子)の入浴をきっかけに可笑しな言…

映画「オッペンハイマー」で考えるべきこと ーヒロシマ・ナガサキという原爆被害が理由で日本は降伏したのかー

Oppenheimer 映画「オッペンハイマー」の第一印象的な個人的感想はすでに書いた。 amamu.hatenablog.com 原作は未読だが、原作以外の、映画を観る方へのおすすめの一冊である藤永茂氏の「ロバート・オッペンハイマー」についてもすでに書いた。 amamu.hatena…

藤永茂「ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者」

映画「オッペンハイマー」を劇場で鑑賞してみての第一印象的な感想についてはすでに書いた。 amamu.hatenablog.com 映画「オッペンハイマー」は、原爆をつくったオッペンハイマーの話だから、その内容は、オッペンハイマーが関わった理論物理学・量子物理学…

「オッペンハイマー」 ー「ヒロシマ紀元」という歴史認識と「核時代」に生きる哲学的意味を考えさせられる映画ー

Oppenheimer クリストファー・ノーラン監督*1による映画「オッペンハイマー」を劇場で観てきた。 映像もさることながら、圧倒的なロゴス、ことばの洪水の3時間だった。 1回の鑑賞では理解は難しいとの評判の映画*2で、英語も完璧に理解できたわけではないし…

【衆院補選】自民全敗という惨敗結果

www.asahi.com 昨日おこなわれた衆議院議員補欠選挙の結果を見た。印象的なものに過ぎないがいくつか感じたことを書く。 第一に、自民党惨敗を指摘できるだろう。 自民党は、島根1区こそ、候補者を立てたが、東京15区も長崎3区も候補者を立てることができな…

「これまでですな」(室戸半兵衛)<「椿三十郎」> 確かな人格をもち、深い洞察力と知恵をもって、今年こそ良い年にしたいものです

黒澤明の映画「椿三十郎」(一九六二年)*1。 不利な立場に置かれても不正を憤りお家騒動解決のためには命をも投げだす義のある九名の若い侍たち。けれども悪を成敗するための肝心の知恵と腕っぷしは十分ではない。そこに知恵も刀も強い椿三十郎(三船敏郎)が…

「サザン桑田佳祐さん、神宮外苑を憂える新曲 坂本龍一さん遺志つなぎ」(毎日新聞)

www.msn.com 知りませんでした。 桑田佳祐の神宮外苑を憂える新曲! 「Relay~杜(もり)の詩(うた)」を報じる「サザン桑田佳祐さん、神宮外苑を憂える新曲 坂本龍一さん遺志つなぎ」(毎日新聞)。 ラジオも聞いたが、語りが上手。 「もり」を伝える際に…

マイナ保険証問題:もはや「これまでですな」(室戸半兵衛)<映画「椿三十郎」>

岸田政権が、安倍政権以上に、次から次へと悪法を通し、悪政を継続しているのは、実に驚くべきことだ。 まずヒロシマを利用して核抑止論を是認したことは、とりわけ被爆国の首相として許されざる政治的行為であり、ヒロシマへの冒涜として長く語り継がれなく…

アメリカ合州国の禁書圧力・言論圧力

アメリカ合州国の、とりわけ保守的風土においては、禁書*1運動は伝統的にめずらしいものではない*2*3が、近年、「保守層が人種差別やLGBTQ(性的少数者)について教えることに反対」し、「人種差別や性的少数者に関する教育に反対する動きが一部の保守派の間…

入管法改悪は、民主主義、法治主義、人権擁護、共生社会、国際主義、どれひとつとってみても、日本の後進性が露呈されている

入管法が、自民・公明・維新・国民らの強行採決によって、改悪された。 今回の改悪は、難民申請の回数を原則2回に制限することにより申請の繰り返しによる滞在を排除し強制送還・国外退去がしやすくなったこと、そして強制退去までの期間、対象となる外国人…

デジタル大臣は否定するが、マイナンバーカード公金受取口座・家族名義13万件は、登録者に起こりがちな「ヒューマンエラー」であり、「誤登録」であり、それらをはじかない「システムのエラー」ではないのか

河野太郎デジタル相は、日本語の使い方を間違えている。 「公金受取口座、家族名義が13万件」について、「システムのエラー」ではないと言い切ったが、これは明らかに「ヒューマンエラー」と「誤登録」をはじかない「システムのエラー」である。 「公金受取…

アメリカ合州国の国境政策・タイトル42

アメリカ合州国とメキシコとの国境線*1・「アメリカ・メキシコ国境」(Mexico-United States border)に多くの難民・移民希望者(migrants)が膨大に膨れ上がって押し寄せ(massive surge)混沌とした状況(crisis at the border)になっている*2。 U.S.-Mexico bord…

選挙民の民度が問われている

日本は、経済一流、政治二流といわれた時代があったけれど、いまの政治状況は、二流ではない。 それ以下である。 憲法の精神にのっとり、国民の権利を守ることが政治と政治家の役目である。これが基本である。 にもかかわらず、国民の権利を考えるどころか、…

大谷翔平投手の活躍は、他国や他者にたいする尊敬を忘れず、卑屈になることなく、みずからを鍛錬し、相互に高め合うことは可能なのだとあらためて教えてくれた

WBCは日本の優勝で幕を閉じた*1。 野球に全く興味のなかった俺だが、大谷翔平の一ファンとして、あらためて大谷翔平という野球選手としての運動能力はもちろん、謙虚さ・公平さもふくめた人間性・人格の高潔さ*2、さらに彼の言語能力は素晴らしいと感じた。 …

「新しい戦前」というタモリさんの深い発言

先日たまたま徹子の部屋を見ていたら、たしか来年はどんな年になるかというような黒柳徹子氏の質問にたいしてタモリさんが「来年は新しい戦前になる」と発言していた。「あれ、タモリさん、いま「戦前」って発言したの」と素直に疑問に思って、巻き戻したら…

青年劇場「豚と真珠湾 ー幻の八重山共和国」を観てきた

「豚と真珠湾」(2022) 青年劇場「豚と真珠湾 ー幻の八重山共和国」を紀伊国屋サザンシアターで観た。 沖縄本島にはこれまで数回程度しか行ったことがない。当然八重山や石垣島にも行ったことはないけれど、休みとなれば波照間島に幾度となく訪れていた同僚が…

政治の中枢から末端に至るまで統一協会を根絶するためには 政権を取るために統一教会を使った安倍元首相の国葬はさすがに無理筋でしょう

安倍晋三殺害事件から一ヶ月以上が経った。 日本の政治から統一協会の影響を根絶させる課題は、自民党議員の「言い訳」*1も多く、始まったともまだ言えない状況だ。 2週間以上も前に本ブログで、疑問形を多用し、少し遠慮した表現で安倍元首相の国葬に反対表…