Injustice

本多勝一氏の「「ノーベル賞」という名の愚劣賞」(1973年)と「天皇にこそノーベル平和賞を!」(1974年)

わたしは日本被団協への今回のノーベル平和賞授与を高く評価し喜びとする者のひとりであり、日本被団協のノーベル平和賞受賞に水をかける気持ちなどこれっぽっちもないが、「ノーベル賞」そのものにたいして無批判に礼讃していると受け取られても心外なので…

「これまでですな」(室戸半兵衛)<「椿三十郎」> 確かな人格をもち、深い洞察力と知恵をもって、今年こそ良い年にしたいものです

黒澤明の映画「椿三十郎」(一九六二年)*1。 不利な立場に置かれても不正を憤りお家騒動解決のためには命をも投げだす義のある九名の若い侍たち。けれども悪を成敗するための肝心の知恵と腕っぷしは十分ではない。そこに知恵も刀も強い椿三十郎(三船敏郎)が…

「神宮外苑再開発に「全員がショックを受けた」イコモスが樹木伐採や高層ビル建築の問題点を語る」(ハフポスト日本版)

イコモス(International Council on Monuments and Sites(ICOMOS)とは、ユネスコの世界遺産に関する諮問委員会。世界約130カ国が参加する国際NGO。 そのイコモスによって、急遽、東京の神宮外苑再開発問題で都市の森林の樹木伐採問題にたいして「ヘリテージ…

マイナ保険証問題:もはや「これまでですな」(室戸半兵衛)<映画「椿三十郎」>

岸田政権が、安倍政権以上に、次から次へと悪法を通し、悪政を継続しているのは、実に驚くべきことだ。 まずヒロシマを利用して核抑止論を是認したことは、とりわけ被爆国の首相として許されざる政治的行為であり、ヒロシマへの冒涜として長く語り継がれなく…

アメリカ合州国の禁書圧力・言論圧力

アメリカ合州国の、とりわけ保守的風土においては、禁書*1運動は伝統的にめずらしいものではない*2*3が、近年、「保守層が人種差別やLGBTQ(性的少数者)について教えることに反対」し、「人種差別や性的少数者に関する教育に反対する動きが一部の保守派の間…

入管法改悪は、民主主義、法治主義、人権擁護、共生社会、国際主義、どれひとつとってみても、日本の後進性が露呈されている

入管法が、自民・公明・維新・国民らの強行採決によって、改悪された。 今回の改悪は、難民申請の回数を原則2回に制限することにより申請の繰り返しによる滞在を排除し強制送還・国外退去がしやすくなったこと、そして強制退去までの期間、対象となる外国人…

Creedence Clearwater Revival の "Fortunate Son"(1969)

今年は「新しい戦前」になるかもしれないというタモリさんのコトバが脳裏からはなれない。 新春にあたり世界の平和を願わずにはいられない。 Creedence Clearwater Revival(CCR)は1967年から1972年にかけての4年余りの活動の中で"Proud Mary"(1968) "や、"Ba…

「医療体制の不備認める=受診要望、幹部に届かずースリランカ女性死亡・入管庁報告書」

以下、時事通信社(2021/08/10 09:23)より。 www.msn.com

"Olympic Boss Wanted Flame Lit 'Pure Japanese' Ex-Yankee Player, Not Osaka" (Yahoo News)

以下、Yahooニュース(Wed, August 4, 2021, 1:25 AM)より。 www.yahoo.com タイトルを訳すなら、「オリンピックのボスは、大阪選手ではなく、「純血の日本人」に、元ヤンキースの松井選手に聖火を灯してもらいたかった」というところか。 ここでいう「オリン…

「東京の夏は理想的?「うそつき」と海外メディアから批判」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/7/30 16:26)から。 「五輪が開催される東京の夏は温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候です」。東京大会の招致委員会が2013年、国際オリンピック委員会(IOC)に提出した立候補ファイルで…

映画「アメリカンユートピア」 ショー終了後も暴力事件が「止むことはなかった」(スパイク・リー)

American Utopia (soundtrack) David Byrneの"American Utopia"。 この9月からセイントジェームズ劇場(St. James Theatre)で再演が決まったというニュースが流れていた。 2年ほど前の2019年10月から2020年2月16日にかけておこなわれたハドソン劇場でのショー…

スポーツにおける抗議行動はコリン・キャパニック選手が初めてではない

amamu.hatenablog.com 先日「抗議の片ひざ」の記事が朝日新聞に載っていた。 この「片ひざ」をつくは、英語で"take a knee"という*1。 イギリスの大衆タブロイド紙「ザ・サン」に、以下の記事があった。 www.thesun.co.uk David Byrne と Spike Lee監督によ…

「人種差別「考えるきっかけに」 なでしこも抗議の片ひざ、欧米で拡大」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/7/24 23:31)から。 札幌ドームで24日に行われた東京オリンピック(五輪)のサッカー女子1次リーグE組の日本―英国で、英国チームの選手たちが試合開始前にピッチ上で片ひざをつき、人種差別に抗議した。日本の選手たちも同調し…

「教科書の登場人物、性差別では? 出版社が多様性を模索」

以下、朝日新聞デジタル版(2021/6/20 12:00)から。 ジェンダー平等社会の実現を目指す報道企画「Towards Equality」に参加した世界のメディア15社のロゴ NPOのスパークニュース(パリ)の呼びかけで、世界13カ国の報道機関15社がジェンダー平等社会の実現に…

「「頼むから」学術会議問題、異色の抗議声明に込めた危惧」

以下、朝日新聞デジタル版(2020年11月14日 17時30分)から。 日本学術会議の会員候補6人が任命拒否された問題は、菅義偉首相らが十分な説明をせず、国会での議論は深まらない。一方、政府への抗議や要望を表明する学会の数は増え続け、横断的な組織も生まれ…

「大坂なおみと7枚のマスク 勝つたびに世界へ届けた決意」

以下、朝日新聞デジタル版(2020年9月13日 7時00分)から。 テニスの全米オープンで12日(日本時間13日)、2年ぶりの優勝を果たした大坂なおみ選手は、大会を通じて人種差別への抗議を続けた。米国で黒人が警察官らの行為によって命を落とす事件が相次ぐなか…

「「肌の色違うだけで」 現場今も抗議 米黒人死亡1カ月」

以下、朝日新聞デジタル版(2020年6月25日 18時50分)から。 米国ミネソタ州の黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人の警察官に首を押さえつけられ、亡くなってから1カ月がたった。今なお抗議デモが続く現場周辺を記者が歩いた。 「警察の蛮行を終わら…

「八村塁のNBAウィザーズがデモ」

以下、共同(2020年6月20日 9時41分)から。 【ニューヨーク共同】米プロバスケットボールのNBAで八村塁選手が所属するウィザーズのメンバーが19日、白人警官による黒人男性暴行死事件に抗議するデモに本拠地のワシントンで参加した。 この日は奴隷解放…

「NFLキャパニックとの契約促す」

以下、共同(2020年6月16日 15時21分)より。 米プロフットボールNFLのグッデル・コミッショナーは15日、2016年に試合前の国歌斉唱で片膝をついて人種差別に抗議し、そのシーズンを最後に所属先がない元フォーティナイナーズQBのコリン・キャパニ…

「東京新聞記者「不当な扱い見直して」 菅長官会見で抗議」

以下、朝日新聞デジタル版(2020/1/22 23:06)から。 22日午前にあった菅義偉官房長官の定例記者会見で、東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が指名しないことが続いているとして、「非常に不当な扱いを受けている。ぜひ見直していただきたい」と抗…

「「特定記者の質問を制限」 官邸に新聞労連が抗議」

以下、朝日新聞デジタル版(2019年2月5日20時35分)から。 日本新聞労働組合連合(新聞労連)は5日、首相官邸が東京新聞の特定記者の質問行為を制限したとして、抗議する声明を発表した。 首相官邸は昨年12月28日、首相官邸の記者クラブ「内閣記者会」に…

映画「インビクタス」を再度観た

映画「インビクタス」では、ネルソン・マンデラの指導性、指導者のやる気を観察できる。 暴力や排撃、非寛容に対して、寛容の精神で、対立・矛盾を乗り越えようとする闘い方を学ぶことができる。 クリント・イーストウッド監督のこの映画製作に対するやる気…

映画「インビクタス」を観た

スポーツは、ナショナリズムを妙に刺激するからいけない。今回の冬季オリンピックだって、国家の威信をかけてとなると、私の場合、真面目に国家の威信を信じるほど単純でもないから、どうなんだろうかと考えてしまう。 しかし、映画「インビクタス」を見た限…

Paul Simonの"He Was My Brother"(1964)

昨日、映画「フリーダムライターズ」から、公民権運動のフリーダムライダーズの話を書いた。 そういえば、ポールサイモンにフリーダムライダーのことを歌った唄He Was My Brotherがあったはずと思って、インターネットの検索エンジンで、「He was my brother…

ケント州立大学射殺事件に抗議してOhioを書く

ニールヤングが、1969年1月に一枚目のソロアルバムNeil Youngを出し、Crazy Horseとの運命的出会いを経て、5月にはソロ二枚目のEverybody Knows This Is Nowhereを出したことは昨日書いた。 8月にはCSNYとしてウッドストックフェスティバルに参加し、1970年1…

Ray Charlesの"Living For the City"

Innervisions Stevie Wonder Ray CharlesのGenius & Soul: The 50th Anniversary Collectionを聞いていると、レイの曲がカバーされたり、レイが他人の曲をカバーしたりと、カバー曲が多いことに気づかされる。 たとえば、Eric ClaptonがReptileでカバーして…

’Blowin’ In The Wind’ の ”before you call him a man”

高校時代に順番としてPeter Paul & Mary の "Blowin’ In the Wind" を聞いてから、友人のすすめでBob Dylan の "Blowin’ In the Wind" を聞くことになった俺は、次の二行目の man を「きちんとした人間」「人間らしい人間」と、ずっと思っていた*1。 How man…

「フダン着の国際人たち 日本人の国際性を問う」ダグラス・ラミス(1988)を購入した

フダン着の国際人たち (1988) 「国際化」とは何か。よくわからない。 「”国際化”の名のもとに、政治、経済、社会のあらゆる力が動いている」(ダグラス・ラミス)というように、よくわからないコトバでいろいろな政策がすすめられることがあるから警戒が必要…

「学校英語を語ろう!<市民として教師として>」 対談/國弘正雄/小田実(1982)

学校英語にいま何が (1982) 「学校英語にいま何が」の冒頭のほうに収録されている國弘正雄氏と小田実氏の対談がすこぶるおもしろい。 たとえば、小田氏の「特権階級」「庶民」の立ち位置。 (小田)…村の青年団は何もわからないから神がかりになって「軍国主…