2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

岩波新書「マルコムX」を読んだ

購入しても本棚に置いたままで読まない本というのは、たくさんではないけれど結構ある。 岩波新書の「マルコムX」(2009年)もそうした中の一冊だった。 学生時代に、アレックス・ヘイリーの「マルコムX自伝」の洋書を手にしてから、マルコムXについては随…

安倍首相の"The situation is under control."とは何を言っているのだろうか

今週の参議院予算委員会で、福島第一原発の汚染水の問題が論議になっていた。 モニタリングしていて海の汚染の値は基準値以下であるということで、安倍首相は、"The situation is under control."と言っていた。 だが、これは一体何を言っているのか。 私に…

秘密保護法案が国会に提出

安倍内閣は、25日、特定秘密保護法案を閣議決定し、国会に提出した。 権力の暴走、「知る権利」の侵害、民主主義の空洞化が懸念されている。

東京の「公共交通を24時間化」する未来像は人の幸せにつながるのか

昨日の朝日新聞の夕刊にニューヨークの格差社会の記事が載っていた。 50億円もする不動産を購入する富裕層と配給所に並ぶ貧困層の格差社会のニューヨーク。 24時間働ける金融都市を目標にして、「この街のように公共交通を24時間化する」という。 24時間眠ら…

「合本 挨拶はたいへんだ」を読み終えた

丸谷才一氏の「合本 挨拶はたいへんだ」を読み終えた。 丸谷氏の結婚披露宴での挨拶、告別式での別れの挨拶、授賞式での挨拶と、さまざまな挨拶が収録されているのだが、丸谷才一氏の交遊録にもなっている。 それで感じるのは、自分のこれまでの読書の偏りで…

井上ひさし作「ムサシ」

井上ひさしの「ムサシ」の単行本には、その帯に、「井上ひさしの遺志を伝える最高傑作」とある。 井上ひさしの劇を全部観ているわけではないけれど、俺は比較的観ているほうだろう。 それで、この「最高傑作」という評価に特別異論はない。 死んだ者が生きて…

「丸谷才一氏の「合本 挨拶はたいへんだ」を読み始める

丸谷才一氏の本をこれまで全く読んだことがない。 今回「合本 挨拶はたいへんだ (朝日文庫)」を注文して読み始めた。 これがたいへん面白い。 もっと早めに読むべきであった。 最近つくづく思うのだが、いろいろなことに不勉強である自分を恥じ入るばかりで…

「人を動かすスピーチ」が特集の「考える人」を買った

教師をしているくらいだから話は得意である。 そう言いたいところだが、希望に反して、私の場合そんなことはまるでない。 そんなことはないどころか、全くもって下手くそである。 では何故教師になんかなったのかと言われそうだが、その理由は簡単明瞭。 話…

「ムサシ ロンドン・NYバージョン」を観てきた

井上ひさし作・蜷川幸雄演出の「ムサシ ロンドン・NYバージョン」を観てきた。 「ムサシ」は今回2回目の観劇だから、細部は別にしてあら筋はわかっていた。竹林などの舞台芸術や音楽に至るまで、「ムサシ」という作品の素晴らしさはわかっていたから、今回の…

木下惠介監督の「日本悲劇」(1953年)を観た

黒澤作品はいつでもレンタルできるけれど、レンタルビデオ屋さんに木下作品は置いてないことが多かった。 おそらく木下惠介監督生誕100年のイベントの影響もあったのだろう。 木下監督の作品をレンタルビデオで借りることができるようになってきたのは喜ばし…

「それからのブンとフン」を観てきた

井上ひさし作、栗山民也演出の音楽劇「それからのブンとフン」を観てきた。 こまつざ座&ホリプロ公演。 大友憤(市村正親)、ブン(小池栄子)、山西惇さんらが出演。

初めて「お嬢さん乾杯」(1949年)を観た

初めて木下惠介監督の「お嬢さん乾杯」を観た。 古典的だが、没落家庭のお嬢様である池田泰子(原節子)、庶民的だがバイタリティのある石津圭三(佐野周二)の対照的なキャラクターの表現が面白い。 俺には原節子はがっしりしているイメージがあり、佐野周二が…

黒澤明監督の「用心棒」(1961年)を観た

黒澤明の「用心棒」を何度観たことだろう。 三十郎シリーズでは、おそらく「椿三十郎」のほうが多く観ていると思うが、また「用心棒」を観てみた。 「椿三十郎」のほうが品が良く、そしてそこはかとない上品なユーモアが流れている。 「用心棒」のほうが、ハ…