Kinoshita

木下恵介監督の「遠い雲」(1955年)をまた観た

前に観た作品だが、木下恵介監督の「遠い雲」を再度観た。 飛騨高山が舞台。 1954年の「二十四の瞳」のあとの1955年の作品。 田村高廣、高峰秀子、佐田啓二出演。

木下惠介監督の「死闘の伝説」(1963年)を観た

木下惠介監督の「死闘の伝説」を初めて観た。 これはすごい映画だ。 何がすごいかは、是非観てもらいたい。 岩下志麻、加賀まりこ、加藤剛、田中絹代、菅原文太、とりわけ加藤嘉がいい。 1963年公開。

木下惠介監督の「衝動殺人 息子よ」(1979年)を観た

川瀬周蔵三役の若山富三郎がいい。雪枝役の高峰秀子もいい。息子に死なれ、後年、雪枝が泣き出すところがいい。 日本も衝動殺人が増えてきた。木下惠介監督の見る目の確かさに圧倒される。 1979年の作品。

木下惠介監督の「カルメン純情す」(1952年)を初めて観た

木下惠介監督の「カルメン純情す」を初めて観た。 これはすごい映画だ。 当時の日本の現実を描いているという点で記録的な意味でも意義がある。 よい意味で政治的な映画であるが、つき離して見ている木下惠介監督の視点がすごい。 相対化に相対化を重ねた喜…

木下惠介監督の「香華」(1964年)を初めて観た

観たい観たいと思っていた木下惠介監督の「香華」を初めて観た。 木下惠介監督の作品を比較的観やすくなったのは、なんといっても原恵一監督の実写映画「はじまりのみち」の成果だ。 レンタルビデオ屋さんでも、木下惠介監督の作品群が置かれるようになった…

木下恵介監督の「今年の恋」(1962年)を観た

木下恵介監督の「今年の恋」を観た。 岡田茉莉子と吉田輝雄のラブコメディ。 82分の映画だが、無駄のないテンポでなかなかみせてくれる。 浪花千栄子・三遊亭円遊。三木のり平、東山千栄子ら、脇をかためる役者陣がいい。 原惠一監督による「はじまりのみち…

DVD「はじまりのみち」を購入した

原恵一監督の初の実写映画「はじまりのみち」は、木下恵介監督にささげた作品。 加瀬亮、田中裕子、ユースケ・サンタマリア、濱田岳らが出演している。 わたしはこれを劇場で見たのだが、木下恵介作品に対する尊敬の念にあふれた仕上がりになっていた。 映画…

木下惠介監督の「日本悲劇」(1953年)を観た

黒澤作品はいつでもレンタルできるけれど、レンタルビデオ屋さんに木下作品は置いてないことが多かった。 おそらく木下惠介監督生誕100年のイベントの影響もあったのだろう。 木下監督の作品をレンタルビデオで借りることができるようになってきたのは喜ばし…

初めて「お嬢さん乾杯」(1949年)を観た

初めて木下惠介監督の「お嬢さん乾杯」を観た。 古典的だが、没落家庭のお嬢様である池田泰子(原節子)、庶民的だがバイタリティのある石津圭三(佐野周二)の対照的なキャラクターの表現が面白い。 俺には原節子はがっしりしているイメージがあり、佐野周二が…

初めて木下惠介監督の「女の園」(1954年)を観た

以前から観たいと思っていた木下惠介監督の「女の園」を観た。 1954年は、キネマ旬報によれば、第一位「二十四の瞳」、第二位「女の園」、第三位「七人の侍」というラインアップになっている。 言うまでもなく、第一位と第二位が木下惠介。第三位が黒澤明監…

木下惠介監督の映画「破れ太鼓」(1949年)を初めて観た

木下惠介監督の「破れ太鼓」を初めて観た。 阪東妻三郎の頑固親父、かみなり親父の原型を大変面白く観た。 阪東妻三郎の子どもたちには俳優になった田村高廣、田村正和、田村亮がいる。 この映画の決め手は配役の妙である。配役をうまく決めることができれば…

「新編 天才監督木下惠介」を読んだ

「天才監督 木下惠介」を以前大変面白く読んだことがある。 「新編天才監督木下惠介」が本屋に積まれていたので、これを買い求めて読んでみた。 大変厚い本だが、二日間で一気に読んで、これが大変面白かった。 「二十四の瞳」「楢山節考」「笛吹川」の箇所…

木下惠介監督の「遠い雲」(1955年)を初めて観た

木下惠介監督の「遠い雲」を初めて観た。 1955年の作品。

木下惠介監督の「永遠の人」(1961年)を初めて観た

高峰秀子さんはもちろん素晴らしいが、眼を見張るのは仲代達矢さんの演技。この演技が素晴らしい。 フラメンコギターの演出は想定外。革新的な木下監督ならではの演出。 映画としてたいへん丁寧につくられているのは、やはり木下惠介監督の周到に計算された…

木下惠介の「陸軍」(1944年)を初めて観た

木下惠介監督の「陸軍」を初めて観た。 原恵一監督の「はじまりのみち」を観てから、木下惠介監督の「陸軍」に興味をもち、初めて観てみたのだが、これはすごい映画だ。 このような映画が1944年に製作されたということに驚いた。 感想や書きたいことはたくさ…

映画「はじまりのみち」を観てきた

はじまりのみち 私の好きな映画監督は、山田洋次、黒澤明、木下恵介である。 興味をもった順に監督の名前をあげてみた。 木下恵介は、生涯に49作品を監督した。 それら作品の多くが良質な作品だが(すべてを観ているわけではないが)中でも最も好きな作品は…

木下恵介生誕100年祭

11月20日の朝日新聞に「木下恵介生誕100年祭」の話題が掲載されていた。 木下恵介監督の「二十四の瞳」は、日本が誇ることにできる素晴らしい映画作品のひとつと俺は高く評価しているが、木下恵介監督の評価は「不当に」低い。 レンタルビデオ屋さんで借りよ…

木下惠介生誕100年企画

木下惠介監督は1912年12月、浜松市の生まれ。今年生誕100年を迎え、松竹が木下惠介100年プロジェクトを企画していることを、朝日新聞の広告特集で知った。 http://www.shochiku.co.jp/kinoshita/content/project.html それで「今、甦る木下惠介の魅力」と題…

木下恵介監督の「楢山節考」(1958年)を観た

深沢七郎原作の「楢山節考」の木下恵介監督による映画化。木下恵介監督の傑作と言われている「楢山節考 [DVD]」を初めて観た。 田中絹代の演技がすごい。とくに楢山に雪が降り始めて、置き去りにした母親のところまで戻る情景があるが、その際の田中絹代が迫…

木下恵介監督の「この子を残して」が観たい

長崎出身の久間防衛相が、原爆投下はしょうがないという暴言によって辞任することになった。 最近の政治情勢をみるにつけ、日本人とはこんなにひどい民族だったのかと暗澹たる気持ちになって、これまであまり見ることのなかった古い映画を観てみたいというこ…

長部日出雄さんの「天才監督木下恵介」を面白く読んだ

ここ数週間、これまで観てこれなかった日本の古典的映画を観るようにしているのだが、それは、ひとつには、こうした古い映画をレンタルビデオ屋さんから手軽に借りられるようになったことや、リマスター版が相次いで出されるようになったことが大きい。 それ…

木下恵介監督の「笛吹川」(1960年)を観た

これは、時代劇の合戦を扱った徹底した反戦映画である。 高峰秀子主演。 「笛吹川 [DVD]」には、大衆が時代劇に求めるような大活劇はない。 それどころか、ストイックに、戦のばかばかしさが描写されるばかりだ。 とりわけ、高峰秀子が演じる足の不自由な母…

木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」(1955年)を観た

木下恵介監督による「野菊の如き君なりき [DVD]」は、政夫と2歳年上の民子との悲恋の物語。 母親役に杉村春子。晩年の政夫役に笠智衆。 この映画は、人間の気持ちを大事にすることの大切さを訴えている。浦辺粂子扮する民子の祖母が、結婚に反対するわけでは…

木下恵介監督の「カルメン故郷に帰る」(1951年)を観た

「カルメン故郷に帰る [DVD]」を観た。 木下恵介監督による1951年のこの作品は、わが国最初の総天然色による映画だそうだ。 高峰秀子主演。 映画の性格は、喜劇であり、ミュージカル仕立てになっている。他愛もない話だが、下品なところが全くなく、楽しめる…

木下恵介監督の「喜びも悲しみも幾年月」(1957年)を観た

1957年につくられたこの映画は、一世を風靡したという意味で、とても有名な映画だし、主題歌もよく知られたものだ。なにより燈台守の話ということは知っていたが*1、これまでしっかりと観たことがなかった。 高峰秀子、佐田啓二出演。 木下恵介監督は、名作…

木下恵介監督の名作「二十四の瞳」(1954年)を観た

子供の頃に、木下恵介監督の「二十四の瞳」を確実に観ていると思うのだが、部分部分の記憶しかなくて、はっきりと覚えていない。 それでも、ゆりの花のお弁当箱のエピソードだとか、貧しくて修学旅行に行けない話だとか、教師の描き方でいえば、反戦思想や綴…