ロサンゼルス発のニューヨークタイムズの記事なのだが、「ドジなメッセージのボディアート」(Body art with botched messages)という記事がIHTに載っていた。
http://www.iht.com/articles/2006/04/04/features/tatoo.php
アメリカ合州国で漢字の刺青(Chinese character tattoos)を彫ることがはやっているのだが、シャドという31歳の男性が “one love”のつもりで彫ってもらったら、実は”love hurts”の意味だったというエピソードがその冒頭に紹介されている。
実際、この記事には「恋痛い」という写真が掲載され、そのキャプションとして、”Shad Magness wanted a tattoo that said “one love.” What he got was “love hurts.”となっている。この男性は現在レイザーでこの刺青を除去しているという。
一昨年私も訪れたカリフォルニアのリドンドビーチ(Redondo Beach)のクリスチーナという女性も、彫る前に意味を何度も確かめた刺青を今レイザーで除去しているという。意味をなさない漢字の刺青をしてしまったためである。
このシャドやクリスチーナのように、ある漢字に自分たちが意図した意味とは違った刺青をしてしまった例が、後を絶たないという。
アメリカ合州国では、1980年代後半、もしくは90年代初頭に人気が出て、地方大学の学生からバークレーのバーテン、プロバスケットボール選手からブリトニー=スピアーズに至るまで、全米的にこうした漢字の刺青が人気である。風水(feng shui)やアジアのファッションまでもが人気を博しているという。
彫り師が中国語の漢字の意味を解さないからなのだが、間違いを指摘するブログもあるようで、記事の中で、以下のブログやサイトが紹介されていた。
http://www.hanzismatter.com
http://bmezine.com
http://www.needled.com
自分の身体に彫る前に、母語話者に聞いてチェックをした方がいいという教訓であり、この記事はその程度の話なのだが、記事の最後に指摘されているように、これは英語であればカッコいいという日本人のゆがんだ心理を考える際にも役に立つ話ではあるかもしれない。
変な英語表現を指摘するブログとして、以下のブログが記事の中でも紹介されていた。
http://www.english.com