Solas ”Shamrock City” (2013) の ”Tell God and the Devil”(神と悪魔に言ってくれ)

"Shamrock City" (2013)

 Solas ”Shamrock City” (2013) の ”Tell God and the Devil”(神と悪魔に言ってくれ)。

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 くり返されるフレーズ。

 So tell God and the Devil they can try 

 But today is not gonna be the day we die

 この they can try が少しわかりにくいかもしれない。they は、もちろん、God and the Devil。they can try は、「試すことはできる(が、試すだけ」というニュアンスとなり、それが God and the Devil が「試す」となれば、「(生死や運命を)試す」ということになる。そして、それを逆接で受けるから、試しても無駄だという生きる決意をあらわすことになる。

(拙訳)

 神と悪魔に言ってくれ 、試してみろと

 でもな、今日は俺たちの死ぬ日とはならないぜ(今日のところは生き抜くぜ)

 いま見たが、「ソーラス来日公演2014」のチラシに、「神にも悪魔にも言っておけ。やれるもんならやってみろ、と。生憎だが、俺たちは今日も生き延びる」とある。これなどはうまい訳だと思う。五十嵐正氏の訳は「さあ、神様と悪魔にやってみなと言ってくれ でも、今日は俺たちの死ぬ日じぇねえさ」となっている。

 ライナーノートとして五十嵐正氏の訳があるが、以下、拙訳。

(拙訳)

七年鉱夫として働き、さらに七年掘り続ける
山の鉱床を崩す腕前なら、この世に敵う者はいない
トラックが毎日来るんだから ちゃんとチッピーに積み込んでくれよ
いいか、何と言っても、勇敢さでは誰もこの世で敵わない

神と悪魔に言ってくれ 、試してみろと

でもな、今日は俺たちの死ぬ日とはならないぜ

(拙訳)

ヘルメットをかぶった男たちがお前を運びに来るところなんか見たくないんだ

地面は冷たく固く俺たちの運命も厳しい これじゃお前の埋葬さえできないじゃないか

だから、軽く響くように、雷が、上、上、さらに先へと、遠ざかっていく
でも、爆発する前に急いで避難して隠れたほうがいい

煉瓦とシャベルを背中から下ろして

岩を箱に詰めて、線路の方へ運ぶんだ

(拙訳)

鉱山には、モッカー、スキナー、ニッパーという分担があって
昼も夜も鉱夫らしく働くんだ、さあみんな
てごわい銅を追いかけ、壁を掘り、切り刻むんだ

怖がっても大丈夫、俺たち鉱夫が助けてやるから

(拙訳)

神と悪魔に言ってくれ 、試してみろと

でもな、今日は俺たちの死ぬ日とはならないぜ

(拙訳)

神々はここには降りてこない、悪魔はお前の名前をなくしてしまった
お前の命は、この脆い人間の鎖の均衡のなかでぶらさがっている
魂が乱れるとき、恐怖を飼いならせ
暗闇が迫ると感じたら、カルビドランプの炎を灯せ

(拙訳)

 神と悪魔に言ってくれ 、試してみろと

 でもな、今日は俺たちの死ぬ日とはならないぜ

 神と悪魔に言ってくれ 、試してみろと

 でもな、今日は俺たちの死ぬ日とはならないぜ