アメリカ合州国のユダヤ系は、ブッシュ・ネオコンの政策に反対

amamu2007-12-25

 アメリカ合州国ユダヤ系は、ブッシュ・ネオコンの路線に反対の傾向があるという、おそらくはユダヤ系のEric Alterman氏*1の意見記事がIHTに掲載されていた(December22-23)。そもそもこの意見記事はThe Nation magazineに掲載されたものだが、意見のリソースは12月11日に発表された2007年度調査によるもので、すなわちユダヤ系は、テロに対するキャンペーンに59%が反対であるだけでなく、67%がイラク侵略に反対であり、57%が「核兵器製造を阻害するにせよ」、イランへの攻撃に反対であるという結果が出されている。
 ユダヤ系は、保守的というよりは、リベラル。共和党というよりは民主党寄りだという。ユダヤはリベラルなヒューマニズム(liberal humanism)の価値観に非常に忠実だとのことだ。
 この記事の中で、影響力をもっているユダヤ組織として、the American Israel Public Affairs Committee(AIPAC)、the Conference of Presidents of Major American Jewish Organizations(CoP)、the Anti-Defamation League(ADL)、the Zionist Organizations of America(ZOA)、the American Jewish Committee(AJC)があげられているが、これらの団体はタカ派として知られるが、問題は、これら組織の反民主主義的構造と、組織されたユダヤの生活に関していえば、ユダヤの大半の無関心である。ユダヤ系の団体はいざ知らず、アメリカの大半のユダヤは、こうしたグループと一切、あるいはほとんど関係がない。AJCの調査によれば、ユダヤであることは、61%が「非常に重要」、29%が「かなり重要」と、90%が答えているにもかかわらず、半分しかユダヤ教徒の集会(synagogue)や寺院に所属していないという。
 この記事の題名は、Their spokesmen are bad for the Jewsとなっているが、こうした亀裂や誤解は、メディアの怠慢にも原因があるとしている。
 どういうわけか、私が購読して呼んでいるIHTのサイトでこの意見記事の検索ができないので、この記事を引用しているサイトでこの意見記事を紹介しておく。
http://tzvee.blogspot.com/2007/12/nation-neocon-spokesmen-bad-for-jews.html

*1:エリック・オールターマン氏は、ブルックリンカレッジ、ニュヨーク市立大学等の教授。