ロサンゼルス・ドジャーズは大谷翔平投手の移籍先としてひとつの有力な選択肢になるだろう

 大谷翔平投手は、この冬にフリーエージェント自由契約選手)になるという。

 個人的意見に過ぎないが、単なるひとりの大谷翔平ファンとしては、大谷翔平投手の移籍先は、ロサンゼルス・ドジャーズがよいと思う。

 野球はド素人だし、大谷翔平投手がMLBでプレーする前は、ほとんど野球を見ることはなかった。そんな一ファンの言うことは全く当てにならないが、以下思いついたことを書いてみた。

 第一に、大谷翔平投手の要求は、二刀流ができるチームで勝利したいということが最大の要求だと思う。ドジャーズは、この点で、もちろん二刀流に理解があるだけでなく*1大谷翔平投手の二刀流を生かせる環境として良好である。それは、ドジャーズポストシーズンを狙える伝統的な強豪チームであるからだ。総合力のある伝統的なチームだから、大谷翔平投手も、休みをとりながら、エンゼルスのように酷使されることもなく、自己のパフォーマンスを充実させることに集中できるだろう。今回の怪我はエンゼルスのチームとしての総合力、怪我人続出のチーム事情が遠因であることは否定できない。この点でドジャーズは、大谷翔平投手にとって、よりよい環境になると言える。

 この辺のことは、以下のロサンゼルスタイムズ紙でも触れられている。

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 第二に、これは第一と関連するのだが、ポストシーズンに勝ち進める強豪チームでなければならない。大谷翔平投手は、当然のことだが、勝利にこだわっている。そのこだわりは人一倍強いと言えるだろう。ポストシーズンに勝ち進むためには、強豪チームでなければならない。そして、ドジャーズは、その点で、ふさわしいチームのひとつだ。

 第三に、大谷翔平投手は練習が好きだということ。練習ができる気候は重要だ。その点、ロサンゼルスは、一年を通じて長く練習ができる気候風土といえるだろう。ボストンやニューヨークは寒いだろう。練習のできる気候という点は、たしか大谷選手がエンゼルスを選んだひとつの理由にもなっていたのではないか。この気候風土という意味では、ドジャーズはほぼ同じ環境といえるだろう。ということで、気候風土が第一。

 第四に、これは全く個人的な見解になるが、人種差別問題に対して前向きな態度をもっているチームがよいと思う。

 では、どのチームがより人種差別意識のすくないチームなのか。この問いに簡単に答えられるはずもないが、アメリカ合州国の政治的風土は、地域によって、また各州によって、かなり異なっている。少なくとも、まず、アメリカ合州国の各州の中で、カリフォルニアは、他の州(失礼を省みずいえば例えばテキサス州フロリダ州*2ミズーリ州*3など)と比べるならば、独断と偏見になってしまうが、比較的自由主義的な政治風土があると思う。

 大谷翔平投手は言うまでもなく人格高潔な選手。比較的自由で進歩的なカリフォルニア州は有力な選択肢になると思う。

 さらに、ロサンゼルスドジャーズは、人種差別を支持しない歴史をつくってきている。たとえば、1947年に、肌の色の障壁を越えて、ジャッキー・ロビンソンと契約したのがドジャーズだ。また今やこれはどのチームでもそうだが、ドジャーズも、大谷翔平投手が憧れは今日の試合では止めましょうと言及したムーキー・ベッツ(Mookie Betts)選手をはじめ、人種混合チームである。沖縄は那覇市生まれ、サンディエゴ育ちのロバーツ監督(Dave Roberts)は、父親がアフリカ系アメリカ人、母親は日本人であり、チームを数度ワールドシリーズに率いた監督。また、ドジャーズは、ロバーツ監督もベッツ選手らも、2020年に、BLM (Black Lives Matter) 運動との団結を示したことは記憶にあたらしい*4。もちろん、こうしたことはドジャーズだけではない。

 たとえば、ボストンレッドソックス(the Boston Red Sox)は、1962年に、アフリカ系アメリカ人であるエディー・ロビンソンを監督として迎えた最初のチームである。ボガーツ(Bogaerts)、デヴァース(Devers)、ヴァードューゴ―(Verdugo)など、多種多様な選手もいる。2020年には、BLMを支持して、フェンウェイパークグリーンモンスターに大きなバナーを掲げた。他のチームでも、こうした動きはあるのだろうが、少なくとも、ドジャーズは、この点でも合格点ではないかと、個人的に思う。

 

 ということで、大谷翔平投手にとって、ロサンゼルス・ドジャーズは、ひとつの選択肢になると思うのだが、どうだろうか。

*1:二刀流に理解のあったエンゼルスのマドン元監督のもとで二刀流ができたという点でエンゼルス入団は、第一段階としては、よい環境だったと言えるが、エンゼルスポストシーズン進出という点で難点があった。

*2:テキサス州フロリダ州がどのような政治風土であるのかは、たとえば、アメリカ合州国の禁書圧力・言論圧力 - amamuの日記などを参照のこと。

*3:たとえば、ミズーリ州については、ミズーリ州への旅に関する全米黒人地位向上団体からのアドバイス - amamuの日記を参照のこと。

*4:たとえば、以下、参照。Dodgers speak out against racial injustice by releasing 'In This Together' video - ABC7 Los Angeles