SV感覚とは、主語・述語感覚のことである。
英語の場合は、主語・述語という順番で、常にやって来るから、このSV感覚に慣れることが重要である。
聞き取りでも、読む場合でも、話す場合でも、英語の場合は、このSV感覚が重要だ。
日本語は、次の例文のように、言ってみれば「逆傘の語順」だから、日本語の場合、主語という概念すら邪魔で役に立たない*1。
- 昨日
- 雨が降っている中を
- 彼女と 行った。
- 映画に
- 私は
動詞後置性である日本語は、この例文中の「昨日」も、「雨が降っている中を」も、「彼女と」も、「映画に」も「私は」も全て、述語動詞の「行った」を修飾している。
「行った」という述語動詞が全てを束ねていて、語順は自由である。語順が自由なのは、助詞のおかげである。膠着語と呼ばれる日本語の場合、助詞のテニヲハは常に重要である。
助詞のない英語の場合、語順が全てだから、SV感覚が重要になるのである。
*1:主語という概念が日本語の場合、役に立たないことを主張している本のひとつとして、本多勝一氏の労作「日本語の作文技術 (朝日文庫)」をあげておきたい。