以下、朝日新聞デジタル版(2020年7月28日 8時11分)から。
大リーグ機構(MLB)は27日、マーリンズで新型コロナウイルスの感染者が多数出たことを受け、同日に開催予定だったマーリンズ―オリオールズ戦と、フィリーズ―ヤンキース戦の2試合延期を発表した。選手会などと連携して感染経路を調査している。MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーは同日に出演した大リーグ専門チャンネルMLBネットワークで28日のマーリンズ―オリオールズ戦延期も明らかにした。
開幕からわずか5日目の大リーグに衝撃が走った。MLBの規定で人数や選手名は公表していないが、米スポーツ局ESPNによるとマーリンズの感染者は14人。26日に先発予定だった投手ら4選手の感染が判明すると、その後も、8選手とスタッフ2人の感染が明らかになったという。
本来は試合後にフィラデルフィアを離れ、本拠マイアミに戻る予定だった。集団感染のリスクを考慮し、追加検査の結果が出るまで遠征先での待機が決まった。マーリンズのデレク・ジーター最高経営責任者(CEO)は「本拠開幕の延期は正しい選択だ。一度みんなで立ち止まり、状況把握に努めたい。選手やスタッフの健康を最優先しながら未知の領域を進んでいきたい」と声明を出した。
関連で27日にフィラデルフィアで予定されていたヤンキース戦も延期が決まった。ヤンキースがマーリンズと同じビジター用のクラブハウスを使用するためで、感染経路が分からない以上、安全策をとった。
各球団は今季、特別ルールで最大60人までの選手登録が認められた。感染などで大量に選手が離脱した緊急時を想定している。ただし、万が一出場可能な選手が足りなくなった場合の処置は決まっていない。米メディアでは今季中止の可能性も指摘されだしている。
(後略)
(遠田寛生)