近くの映画館ストランドに初めて行く

Strand

 私のお気に入りの映画館となった近所のStrand(1127 Market st.)に初めて出かけた。
 Strandでは、チャップリンとかマリリン・モンロークラーク・ゲーブルなどの古典の映画も見ることができる。
 この映画館は、狭く、日本の映画館よりも古臭い感じがするが、基本的に日本と同じだが、ただ違う点は、日替わりで、2本立て、3本立てになっている点である。朝の部、11時10分に入場すると、$1.50(約330円)で、午後2時までなら$2.0、午後6時までなら$2.50、夜は$3.0と、時間帯によって値段が違うことだ。当然にも日本語の字幕がないのと、あと観客のばか笑い。アメリカ人はのりやすく、美人俳優が出るだけで、口笛は吹くし、騒ぎ出すから面白い。
 今日の出し物は、”Nice Dreams”*1という映画。薬で儲ける話でめちゃくちゃな話。面白い場面もあるが、いわゆるドタバタだ。
 もうひとつの”Bustin’ Loose”*2。こちらはRichard Pryor主演・演出で、微笑ましく、良い映画だった。PhiladelphiaからWashington stateにオンボロschool busで8人の子どもたちと黒人の女性教師をたまたま送らなければならなくなったイカサマペテン師の話なのだが、子どもたちとRichard Pryorのやりとりが良く、最後はhappy endで終わったのも好感が持てた。Richard Pryorは注目してよい人物だろう。KKK団の皮肉をさらっと扱える人物は、なかなかいない。

 これら映画を、おにぎり2個と、玉子焼き、桃のスライスを食べながら、11時10分から17時40分まで、2回ずつ観た。
 おにぎりのにおいが異常じゃないかと気を使っていると、私の前に座った大男が私の方を振り返り、何かごちゃごちゃ言ったので、「えっ(What?)」と聞き返すと、「今始まったのか」と言う。「そうだ」と答えたが、英語では細かなことを伝えられないので、不満が残る。
 今日の映画だが、怒ったり、怒鳴ったりする発話や、みんなでごちゃごちゃ言い出すとわからない。映画を楽しむことはできるが、細かな点がつかめない。筋を追うだけならば、テレビのコメディの方が簡単である。それは型が決まっているからだ。クイズ番組(game shows)がわかりやすいのも、パターンが単純で決まっているからだ。
 “Nice Dreams”の方は、若い二人の珍道中なので、余計わからない。それでもなんとなく筋が追えるのだから不思議なものだ。
 こちらにいると、速聴、速読の力はつくが、すぐというわけにもいかない。やはり語学は高尚な学問ではなく、地道な努力と慣れが肝心だ。