モーテルまでホストが迎えに来てくれた

 親切な日本人女性がホームステイの便宜をはかってくれたことはすでに書いたが、彼女からのメールによれば、ありがたいことにホームステイ先のご主人が、朝の9時30分に私のモーテルまで車で迎えに来てくれることになっていた。彼らご夫婦の名前は、アレックス(仮名)にジュディ(仮名)だ。
 語学学校のホームステイの一般的な金額は、一晩26NZドル(約1820円)で、週単位で182NZドル(約1万2740円)。普通1ヶ月くらいはホームステイすることになり、ホームステイをやめる場合、双方少なくとも一週間前には知らせないといけない取り決めになっている。一ヶ月なら、728NZドルで、5万960円。これは一日、3食含めての値段だ。前金でというので、初めて会う彼に三つ質問を考えた。
 ひとつは、お金のこと。前金なら、ATMでキャッシュをおろさないといけない。それにインターネット環境がどうなっているのかということ。そして、昨日楽しんだインド料理のレストランで、doggie bag(おみやげ)にしてもらったチキンカレーを朝食として食べたのだが、それがまだお昼用に残っていた。彼ら夫婦はカレーの臭いが大丈夫かどうか。もしダメなら、このモーテルに置いておこうと考えていた。彼らの食生活が、たとえば、朝食はイングリッシュブレックファーストに夕食はローストビーフばかりというような、いわば我々からして「偏った」食生活の方だったらどうしよう、エスニック料理に拒否感があるような食生活だったらどうしようと、つまらないことを考えていたのだ。
 ノックをしてあらわれたホストに挨拶をしてから、こうした質問をすると、お金のことはあとで構わないし、カレーのことなら、昨日は中華料理だったと彼は言った。タイ料理でも他のエスニック料理でも大丈夫だというので、一安心だ。
 自動車は濃いエンジ色のスタンダードカーで、最近14000NZドル(約98万円)で買ったという。中古だが、新品同様だ。ニュージーランドはご承知のように、日本車の中古市場のお得意先で、大体95%以上が日本からの中古車だと言われている。