「日本デモクラシー論集」を読み始めた。岩波現代全書からの一冊。
旧字体は新字体に置き換えられてはいるが、副題に「原典で読む」とあるように、基本は「原典」であるから、正直読みづらいところがある。
また、どのような論稿を選ぶかが肝心であり、またむずかしいと思うのだが、それでも、私の読書傾向からすれば、植木枝盛、中江兆民、田中正造、与謝野晶子、住井すゑ、吉野作造、美濃部達吉、渡辺一夫、伊丹万作、矢内原忠雄、丸山眞男、大江健三郎、水上勉、原田正純、柳田国男など、こうした編集本でなければ、おそらく原典を見ずに一生を終わる論稿も少なくない。その意味で、つまみ食いのような読み方だが、私のような読書傾向を持つ者には、たいへん勉強になる一冊である。