「「克行議員は選挙の最終責任者だった」 公設秘書が証言」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020年9月1日 20時15分)から。

 

 昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪に問われた前法相で衆院議員の河井克行被告(57)と妻で参院議員の案里被告(46)=いずれも自民を離党=の公判が1日、東京地裁であった。この日から証人尋問が始まり、克行議員の公設秘書の男性が証人として出廷。「(克行議員は)選挙のあらゆる活動の最終責任者だった」と証言した。

 検察側は、克行議員が案里議員の選挙運営を仕切った「総括主宰者」にあたるとして起訴したが、克行議員は否定している。この日の男性の証言は、検察側の主張に沿う形となった。

 男性は克行議員の公設秘書だが、昨年3月以降は案里議員の選挙スタッフも兼ねていた。男性は尋問で、克行議員について「選挙全体を掌握し、方向性の提示や具体的な指示を誰よりもしていた」と説明。責任者であったことは「否定できない」と証言した。

 この日の公判で検察側は、男性の捜査段階の供述調書も朗読。それによると、克行議員は会計を担当していた別の選挙スタッフに対し、「会計を確認したいので毎日見せるように」とLINEで指示していたという。

 起訴状によると、克行議員は昨年3月下旬~8月1日、参院選で案里議員を当選させるために、地元議員ら100人に現金計約2900万円を供与。案里議員はこのうち5人に170万円を渡したとされる。(新屋絵理)