以下、朝日新聞デジタル版(2021/2/18 20:56)から。
テニスの全豪オープンの女子シングルス準決勝が18日、メルボルン・パークであり、2019年以来、全豪2度目の優勝を狙う世界ランキング3位の大坂なおみ(日清食品)が4大大会通算23度優勝で同11位のセリーナ・ウィリアムズ(米)を6―3、6―4で下し、2年ぶりに決勝に進んだ。20日の決勝では、4大大会で初めて決勝に進んだ同24位のジェニファー・ブレイディ(米)と対戦する。大坂は4大大会では4度目の優勝がかかる。
大坂なおみはもう、おじけづいていなかった。
3―2で迎えた第1セット第6ゲーム。バックハンドからコート端に打ち込み、8回に及んだラリーを制す。手にしたブレークポイントではS・ウィリアムズのバックにボールを集め、すかさずフォアハンドショット。このゲームを奪い、波に乗った。
子どものころから憧れていた相手に対し、大坂は心境を素直に明かした。「最初、ネットの向こうに彼女がいると、とても怖かった」。序盤は動きが硬く、いきなり2ゲームを奪われた。コートで肩も回し、体をほぐそうとしているように見えた。
立ち上がりはサーブも安定しなかった。準々決勝まで今大会最多の38本のエースを決めてきたが、それに頼れない。第1セット第1サーブの成功率だけをみれば、今大会6試合目で最低の36%にとどまる。
だが、大坂には高い技術と気持ちの強さがあった。「自分のできることをやろう」。すぐに切り替えた。
(後略)
(堤之剛)