ハミルトンのあちこちを歩いて、土地勘を養う

 ワイカト大学(The University of Waikato)からの帰り道、大学近くにあるウェアハウスに寄ってみた。大学まで歩いてみて、この地域に歩いている人は見かけないが、このスーパーには大きな駐車場があり、店に入るとたくさんの客がいる。その大型安売り雑貨店で迷子をみかけた。ひとりの男の子が迷子になって泣いている。周りの人がどうするかと見ていると、親切な一人のおばさんが声をかけてあげて、優しくカウンターまで連れていってあげた。カウンターのおばさんは、迷子のぼうやに優しくしながら、"Your son is waiting for you."と店内アナウンスをする。そのカウンター係の女性は、売り物のアメか何かを坊やにあげてなぐさめている。ほどなく父親とお爺さんが現れたが、あまり大袈裟な風でなく、ちょっぴり困った奴だというように、息子に静かに対応していた。こうした対応を見ていると、ハミルトンはなかなかいい田舎町*1だと思えてくる。
 ワイカト川の逆サイド、ハミルトンガーデンに向かって歩いてみる。こちらの歩道も犬の散歩をしているカップルが多い。ハミルトンガーデンは有名な庭園がたくさんあると聞いているが、ハミルトンガーデンまで行く時間がない。途中のカフェで休むことにした。このカフェには赤ちゃん連れも多い。Hot Cross Buns(2.0)というパンのバタークリームがとても美味で、カプチーノと一緒においしくいただいた。
 戦争記念公園(Memorial Park)を歩く。第一次世界大戦第二次世界大戦を忘れてはいけないという主旨で作られた公園は、ニュージーランドには多い。アンザックデーにはここで行進があるという。
 宿に戻って、夕食を食べに、ダウンタウンに向かう。メインストリートのビクトリア通りの花崗岩御影石という意味のグラニット(Granite)というパブに入る。6ドルするクロネンバーグ(Kronenbourg)という少し高いビールを飲む。デビッド(仮名)とニコル(仮名)という夫婦とカウンターで一緒になり、歓談した。ハミルトンをあちこち実際に歩き回った成果もあって、それぞれの住宅地の地区の特徴がすでにわかるようになっていた私は、ハミルトンでは、ハミルトン湖のまわりが新しいエリアで注目度が高いとか、ワイカト川の両側、とりわけダウンタウンに近い側の方で、セントアンドリュースの辺りが高級ではないかというような話を致した。高級といっても、2000万円くらいだろうけれど、私の印象はいい線をいっていたようだった。今回はレンタカーではなしに、地べたを歩く旅なので、地理的な認識力がかなりつく。こうした背景的知識がはいると、英語を話すときも楽である。地元の話に、ついていけるのである。
 ここのパブの女性バーマンはよく動き、よく働く。シャルドネの白ワインと小海老パスタを注文すると、なかなか美味であった。全部で27.50ドル、1925円。
 今夜はローンスター(Lone Star)というレストランでビーフステーキの食事でもしよう。テキサス州のことをあだ名でLone Star Stateというから、そのイメージを借りているのだろう。店に入るとテーブルが空いていないというのでバーでビール(4.50)を飲みながら待つ。ディスプレイを見ると、やはりこのレストランは、アメリカ合州国のテキサスというイメージのステーキレストランである。味はいまひとつだったが、店内は実に混んでいる。ビーフステーキとカプチーノで、31.50ドル、2239円。
 いつものようにブリッジ通りの橋を歩いてパークランドに帰る。

*1:ニュージーランドで、ハミルトンは、田舎町ではないが。