おまけにマオリ語も段々とレベルアップしてきている

 さて、マオリ語のクラスだが、こちらは生徒は常時20人くらいだろうか。
 ヘミの授業は上手で、繰り返し、段階を上げていく指導で、なかなかいいのだが、問題は、みんなのレベルと私のレベルが違うことだ。まず、学習動機が違うし、文化的な認識もうんと違う。今日隣に座ったデビッド(仮名)というやはり大男のマオリに聞くと、デビッドのパートナーがマオリ語がペラペラで、家に帰ると、質問されて学習内容を確認されるという。マオリと言っても、マオリ語をきちんと学ばないといけないデビッドのようなマオリが少なくないようだ。それでも、私のように、言語的にも、文化的にも全くのノンマオリ(非マオリ)とは全く違う。
 中に白人女性が三人。その内の一人は、ポリネシア言語全般に興味があるハワイ出身のアリス、もう一人は、マオリのボーイフレンドがいるのでマオリ語を習っているエリザベス(仮名)。今日新しく白人男性*1が2人入ってきたけれど、結構マオリ語に習熟しているようだ。小学校で習ったことなどの影響があるのかもしれない。
 私が常駐している図書館の表示にも、「本」を意味するプカプカ(pukapuka)と書いてあるのだが、ニュージーランド人なら少しずつでも毎日マオリ語を眼にしているはずだから、私のように全てが新しい事項ではないのだろう。ヘミの授業は、文法は最低限、困ったときに教える程度の、一種のコミュニカティブアプローチであると思うけれど、「教養」を身につけようと、アジアから受講しに来ているのは私くらいのものだ。当初いた日本人受講者は辞退したらしく、とうに姿を見せなくなっていた。
 今日はヘミがマオリの少年を連れてきて、授業の最初に挨拶をさせた。さっそく、家族、親戚の名称の語彙のテスト。さらに、数の練習として、1から10。そして、100まで習った。数まではなんとかついていけたが、「何冊本を持っているのか」「何冊本があるのか」あたりで、私は撃沈。私以外のクラスメートは、なんとかついていっている。
 授業後、大男のホアニが大丈夫かと気を使ってくれて、明日提出の宿題を手伝ってくれた。
 ということで、あれやこれやと、結構大変で、忙しいのである。

*1:マオリは混血が多く、一見白人に見えても、アイデンティティマオリであることが少なくない。この二人も、マオリであることがのちにわかった。