マオリ文化では、家族関係・親族関係が大切

マオリ語の単語帳

 昨日のマオリ語講座の授業は、血縁関係を表わすマオリ語とイギリス語訳を、線で結びつける小テストから始まった。以下がその全問題。
 マツア(matua)は、「お父さん」。ファーヤ(whaea)は、「お母さん」のこと。パーパ(pāpā)、マーマ(māmā)とも言うので、日本人には、こちらの方がわかりやすいかもしれない。
 マータームア(mātāmua)は、「最初の子ども」で、ポーティキ(pōtiki)は、「最後の子ども」。フアタヒ(huatahi)は、「唯一の子ども」で、マーハンガ(māhanga)は、「双子」。ファンガイ(whāngai)は、「養子」を意味する。
 タオケテ(taokete)は、「(男性にとっての)法律上の兄弟」「(女性にとっての)法律上の姉妹」のこと。
 アウワヒネ(auwahine)は、「(男性にとっての)法律上の姉妹」で、アウターネ(autāne)は、「(女性にとっての)法律上の兄弟」。
 マツアケーケ(matua kēkē)は、「おじさん」のこと。ファーヤケーケ(Whaea kēkē)は、「おばさん」である。
 イラームツ(irāmutu)は、「甥っ子」「姪っ子」。
 コーティロ/コーヒネ(kōtiro/kōhine)は、「女の子」。クイア(kuia)は、「年配の女性」。コロウア/コロヘケ(koroua/koroheke)は、「年配の男性」のこと。
 タンガタ(tangata)は、「人」で、ターンガタ(tāngata)は、「人々」。

 弁解するわけではないけれど、これまでの授業でみっちりと練習した上でのこれは小テストではない。この17題の問題のうち、私が正解できたのは、なんとたったの三つだけ。「お父さん」「お母さん」と「年配の男性」だけで、あとはちんぷんかんぷんだ。
 何故これが正解できたかというと、マツアとファーヤは、何回か聞いたことがあることと、パーパとマーマがそこに併記されていたからだ。奇跡的に、コロウア/コロヘケができたのは、男性の年配者の尊称であるコロを何度も聞いているので、このコロという語彙はもう忘れないからだ。そしてコロウア/コロヘケは、コロという語彙と関連があるだろうと推測したからに過ぎない。クイが「年配の女性」を意味することは知ってたから、「クイア」も正解できないといけないところだが、そこまでは機転が働かなかった。
 答え合わせのときに、「アウワヒネはどれ」とヘミが私に聞いたのだが、「ワヒネが入っているから女性と関係していると思うけど、わかりません」と答えた。これは悪い類推ではない。前にも書いたように、ハワイ語でも「ワヒネ」は女性を意味し、マオリ語でも、ワヒネは、「女性」「奥さん」を意味するからだ。
 それにしても、むろん私よりできるが、私の級友のマオリたちも案外に知らない語彙があるようだ。「双子」「養子」という語彙よりももっと前に覚えなければならない語彙があると思うけれど、マオリの級友たちのレベルに合わせて、むずかしくしている部分もあるのかもしれない。
 小テストをやるなら、前に習った「祖父、祖母」をあらわすティプナ(tipuna)。「夫」をあらわすターネ(tāne)。「(男の子からみた)弟」「(女の子からみた)妹」をあらわすテイナ(teina)。「(女性からみた)兄弟」をあらわすツンガーネ(tungāne)。「(男性からみた)兄」「(女性からみた)姉」をあらわすツアカネ(tuakana)。「息子」を意味するタマ(tama)。「娘」を意味するタマヒネ(tamāhine)などを出題するのが順当だろうと思う。
 ヘミのマオリ語の授業では、語彙は、少量出して、完全に覚えるというやり方ではなく、語彙はどんどん多量に黒板に書き出すやり方だ。私のように基礎語彙が不足している者にとっては、すでに書いたように、まさにマオリ語の語彙の洪水である。それでも、その洪水のあとに、多少は残る語彙が少しずつ増えてきたことも確かだ。結局、コトバの勉強は繰り返しが肝心だということなのだろう。