ワイトモという地形

 前にもたしか書いたと思うけれど、ワイカト(Waikato)、ワイオタプ(Wai-o-tapu)、ワイマング(Waimangu)と、ニュージーランドでは、ワイ(wai)がつく地名が少なくない。ワイタンギ条約で有名なワイタンギ(Waitangi)という地名もそうだ。このワイ(wai)とは、マオリ語で「水」のことを意味する。ハミルトンから約90キロ離れたところにあるこのワイトモ洞窟も、ワイがつく地名であり、ワイトモ(Waitomo)とは、マオリ語で「水の入り口」「水の穴」という意味である。
 ここは、カルスト台地、つまり石灰の台地なのだが、雨水の中に微量に含まれる酸が石灰台地を、少しずつ溶かし、地中の中にさまざまな洞窟のネットワークをつくりあげている。それで、洞窟探検となるわけだが、このワイトモには、土ボタルが大量に群生していることで有名な洞窟をはじめ、ラフティングができるルアクリ洞窟、鍾乳石と石筍で有名な鍾乳洞・アラヌイ洞窟などがある。
 観光客が多いときで、一日に二千人。年間で50万人、ワイトモ洞窟を訪れているという。
 昨日の夕方にハミルトンを出発し、1時間ほどのドライブだったけれど、夜の走行だったから、時間が経ってもなかなか到着しないというような気分で走っていた。ワイトモ洞窟に近いオトロハンガ(Otorohanga)という町は大きそうだったが、ロンリープラネットガイドブックにはオトロハンガの人口は2590名と記されていたので、このあたりのワイトモのイメージが少しは湧くだろうか。
 昨夜は、ワイトモで有名な由緒あるホテル、ワイトモ洞窟ホテル(The Waitomo Caves Hotel)に泊まってみた。このホテルは1908年に建てられ、当時、宿泊所としてはここしかなかったと言われている場所である。ここのレストランで食べた夕食のフィレステーキは格別にうまかった。