居座るケーシー

 日曜日に一日中自室で言語学の課題を書いていたら、突然、窓から猫のケーシーが顔を出した。
ケーシーは結構でっぷりと太っていて、高さのあるところから降りるときなどは、よっこいしょという感じの奴だから、窓の高さまでよじ登れるとは大変驚いた。意外にすばしっこいところももっている奴だ。
 けれど、驚かすなよ、ケーシー。それにかなり不気味だぞ。位置が逆光だから、暗くて顔がよく見えないから。
 こうして私の聖域である部屋に徐々に入り込み、仕事をしている私の椅子に座るという栄光ある地位を、まんまとケーシーは得てしまったようだ。おかげで私は仕事中に椅子に腰を深くかけることができなくなってしまった。けれども、これが双方の妥協点かもね。