イギリスの卵の殻は徐々に取り除かれつつある

 あの「ワイタンギ条約」を書いたクローディア=オレンジは、彼の同級生で、彼の世代から、イギリスの殻がついたニュージーランドの歴史ではなく、ニュージーランド独特の見方が支配的になってきたという。
 彼の二人の息子は、イギリスからは遠く、ここ南太平洋の島で育ったという感覚が強いだろうという。つまり、イギリスの殻が取れてきたというか、イギリスは引き続き重要な国であることは間違いのないところだが、彼らの生育暦にとって、イギリスとはほとんど関係がないというのだ。
 ジェフにいくつか質問をしてみると、ニュージーランドは、やはり「いくつかの民族の集まった国」(A Nation of Several Nations)と考えるべきで、国立図書館員が言っていた民族が集まったサラダボウルのサラダドレッシングが「ワイタンギ条約」であるという把握の仕方は極めて正しいという。