精神科医・医学博士の斎藤茂太さんの「笑うとなぜいいか? (WIDE SHINSHO 221)」を面白く読んだ。
たとえば、次の一行。
教えることができるとは、私たちの思い上がりかもしれない。私たちにできるのは、せいぜい自分の知っていることや思いを、伝えることなのだ。そして、その知識や思いが楽しいものであるほど、相手の心に深く伝わってゆく。
また、次の一行。
私はいつも苦虫をつぶしたような表情や超然した態度の「重々しい人」よりも、笑顔のよく似合う「軽々しい人」とつき合いたいと思って、これまで生きてきた。そして気がつけば自分も「軽々しい人物」になってしまっていた。
また、「ふまじめけっこう、能天気おおいにけっこう」という小見出しの箇所では、次のようにある。
■八割がたできたところ「これで、よし」といえる、いいかげんさ。
■自分でできそうもないときは人に甘える、ふまじめさ。
■がんばりたくないときはがんばらない、のらりくらりさ。
■最悪の状況でも冗談をいって笑っていられる、能天気さ。
これ以外にも、「笑うとなぜいいか?」には、シンプルだが、人生に役に立つヒントがたくさん書いてある。