「IOCも想定外? 五輪テスト大会でわかった日本の暑さ」

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以下、朝日新聞デジタル版(2019年8月19日13時30分)

 東京五輪の招致委員会が「温暖で理想的な気候」としていた東京の夏は、猛烈な暑さだった。各競技団体や選手は今夏、テスト大会で様々な「暑さ対策」を講じ、1年後の本番に備えているが、開始時間やコースの変更を求める声もあがっている。

 国際オリンピック委員会(IOC)は20年五輪の開催都市を募る際、「7月15日から8月31日まで」の開催を求めていた。前回64年の東京五輪が行われた秋だと大リーグなど、欧米の人気スポーツと重なるため、多額の放映権料を払う海外のテレビ局に配慮した。東京五輪の招致委はIOCに提出した立候補ファイルで、大会日程について「この時期の天候は晴れることが多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と記している。

 しかし開催決定後、酷暑対策で男女マラソンなどの開始時間が変更に。さらに今夏、馬術のテスト大会でも選手から開始時間の変更を求める声が出た。

 コースの変更を求める選手も。陸上男子20キロ競歩世界記録保持者の鈴木雄介富士通)は五輪のレース1年前の7月31日朝に実際のコースを歩き、気候や路面状況を確認。「自分にできるのはベストコンディションをつくることと、暑さに慣れること」と話しつつ、「ほぼ日陰がなくて脱水になってもおかしくない。可能ならコースを再考してほしいと思った」と訴えた。

(後略)