以下、朝日新聞デジタル版(2020/12/10 22:00)から。
豊洲市場での感染の広がりと対策
世界最大級の水産物取扱量を誇る豊洲市場(東京都江東区)で、水産仲卸業者を中心に10日までに計161人が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになった。都は「クラスター(感染者集団)ではない」と説明するが、ここまで感染が広がった理由は何なのか。国内の流通市場の拠点である「日本の台所」の業務に影響はないのか。都によると、市場関係者の感染が初めて確認されたのは、8月15日。その後も感染者が相次ぎ、業界団体「豊洲市場協会」などは11月2日から感染の目立つ水産仲卸業者を対象に自主検査を始めた。感染者を早期に見つけ、市場内での感染拡大を防ぐ狙いがあった。
今月4日までに全体の約9割を占める436業者の3111人が検査を受け、71人の感染が確認された。自主検査の結果、陽性率は2・3%だった。5人以上の感染者が出た仲卸業者も複数あった。ただ、感染時期が2週間以上離れていたり、感染経路が特定できなかったりしたことから、都は、濃厚接触による「数人から数十人規模」の感染を意味するクラスターは確認されていないと説明する。
都の説明を問題視する業者も
では、なぜ161人という大勢の感染者が出たのか。(後略)
(抜井規泰、長野佑介)