お金の話

ビクトリア通りの銀行

 お金の話を少しする。
 ニュージーランドの通貨は、もちろんニュージーランドドルだ。言語と同様に、お金は流通しているものを使わないと生活ができない。
 私は日本で海外旅行先の通貨を買ったことは一切ないが、成田でニュージーランドドルの現金を買うとすると、1NZドルが、79.56円だった。(7月7日現在)
 東京駅近くのANZ銀行に行けば、T/C(トラベラーズチェック)で、1NZドルが72.6円だった。これにはさらに1%の手数料がかかる。
 この3月から4月にかけてニュージーランドとオーストラリアを研修の下見としてまわったのだが、この時の為替レートでいうと、ニュージーランドドルが約70円。オーストラリアドルが約80円というイメージだった。(為替レートは変化し、その後72円前後になっているが、この日記では、ひとまず1NZドル=70円相当で計算する)
 学費などの大金を送金するなら、郵便局から、相手の銀行宛に送金するという手がある。私の息子がオーストラリアの学校に1年間留学した際に、この方法で何回か送金したことがある。
 レートでいうと、T/Cは、安心料を入れれば悪くない。ただ、ニュージーランドで、この旅行小切手は、あまりいい顔をされない。T/Cは、ほとんど流通していないので、よく知られていないのだ。「T/Cでも、ニュージーランドドルならいいよ」と言われる場合もあるが、使われていないから使い勝手はすこぶる悪い。もちろん、金持ち相手の商売のところでは問題がないが、ニュージーランドドルの旅行小切手を日本で扱っている銀行は少ない。とくに地方に住んでいる方には不便に違いない。
 これから旅行に出かける人が成田で現地通貨を買おうとして長蛇の列になっていたけれど、少なくとも、ニュージーランドに関しては、成田でニュージーランドドルの現金を買うのはバカバカしい。
 短期の旅行なら、T/Cなど買うのはやめて、クレジットカードで、署名して、決済するのが一番である。もちろんATMという手もある。暗証番号が必要で手数料は私の場合1回の利用で315円もかかるが、クレジットカードなら、ATMで現金もおろせる。海外でこれは大変便利だ。
 日本で、ニュージーランドドルの現金を買うのが、なんでそんなに高いかというと、これは素人考えなのだが、流通量が少なく、希少価値があるからだろう。繰り返すが、日本でニュージーランドドルを現金で買うのはバカバカしい。1NZドルにつき10円弱も違えば、100NZドル(約7000円)で1000円。200NZドル(約1万4000円)で、2000円も違ってしまうのだ。
 日本円は、もちろんNZでは流通はしないけれど、日本円を持っていくのもいいかもしれない。現地で交換するわけだ。ただし、1万NZドル以上相当の現金を持ち込む場合は、申告をしないといけないようだ。これは、NZドルだけではなく、日本円でも同様で、日本円にして総額、70万円相当のお金を持ち込む場合は申告せよということだ。