ハミルトンガーデンの骨董品市

ハミルトンガーデンの骨董市

 昨日のスコットランド系の結婚式のあと、ハミルトンガーデンで、Collectibles Fair & Showと題するアンティーク市を見た。
 ハミルトンガーデンでは、よくこうしたアンティークの市をやっていて、入場するのはこれで2回目である。
 受付で4ドル支払う。4ドルは高い気もするが、おそらく全体の運営費にあてられるのだろう。かわいい小さな女の子が母親の躾のもとで、私が差し出した5ドル紙幣に対して1ドルのお釣りをくれた。
 アンティークといえば聞こえがいいが、基本は骨董品市とガラクタ市を足して2で割ったようなもので、普通の日本人の感覚では、おそらくついていけないのではないかと思う。私もモノに興味があるというよりは、むしろモノを集めている人々の方に興味がある口だ。こうした、しょうもないものを、何が彼ら・彼女らを駆り立てて集めさせているのかというような文脈でのことだ。
 日本でもケーブルテレビでよくやっていたけれど、大抵のイギリス人は骨董品が大好きだ。BBC放送でもアンティークの番組が多い。アンティークの家宝を持参して、専門家に見てもらい、最後に「これ、いくらくらいだと思いますか」と専門家から尋ねられて、「さぁ、想像もつきません」と答える素人に、高額な値段が紹介されて、その所有者が目を開いて驚いたり、微笑むというような仕掛けの番組だ。
 その多くはBBCからの輸入物だが、ニュージーランドは基本的にイギリス系だから、ニュージーランドでも、この手の番組は少なくない。例えば、二組のカップルがそれぞれ骨董品市場で骨董品を数品買って、それを今度はプロの競売場でセリにかけ、プラスマイナスを競うというような番組がある。
 こういう具合だから、こうした市には結構人が集まる。
 私の観察では、収集家といっても、そのレベルはプロのようなレベルではなく、まぁお楽しみクラブのようなものだ。おそらく、人が集まる口実くらいにしか、収集されたモノはその役割を果たしていないのではないか。だから、私のように「しょうもないもの」とか「ガラクタ」(junk)と、非難すること自体がおそらく間違っているのだろう。
 それにしても、こうした骨董市は常設ではないから、こんなものを一体全体普段どこにキーウィーたちはしまっているのだろうか。