バイリンガル教育ではなくて、マオリ語で最後まで教育をすることが目標

 ここの子どもたちは、コハンガレオで最低でも二年間育てられた子どもたちだ。コハンガレオは、「コトバの巣」(Language Nest)という意味で、マオリ語による幼稚園教育というとイメージしやすいかもしれない。前は、コハンガレオの期間が短い生徒も受け入れ、特別に補習をした時期もあったというが、今は最低2年という条件にしているという。
 コハンガレオは政府の後押しもあるが、まだ正規の教育機関にまではなっていないようだ。ニュージーランドには別に正規の幼稚園教育もあるが、その後は、私立・公立、そして、宗教、マオリ語だけで教えるトータルエマージョンスクール、英語とマオリ語のバイリンガルスクール、そして英語だけで教えるメインストリームがあるようで、保護者が選択できるようになっているという。
 家庭では、どのような言語を話しているのかと校長に聞いてみると、ここに来ている子どもたちの95%が英語で、マオリ語が4%、中国語などの多言語が1%くらいではないかと校長はいう。