ネイピアの博物館を訪問する

 ウォーキングツアーを終えて、ネイピアの博物館を訪問する。
現在閉鎖されている展示箇所があるので6ドルだったけれど、この博物館の入場料は結構高い。
 マオリ関係の素晴らしい彫像がたくさんある。そして、ネイピアに住んでいた女性が書いた日記を中心に組み立てた展示がある。この展示で興味深かったのは、この家族がアイルランド出身だったことだ。イギリスとアイルランドの戦争で、家族はイギリス側に味方し、その後ニュージーランドに来て、マオリとのいわゆるニュージーランド戦争でイギリス軍側の軍医を務めたらしい。その奥さんの日記だから、当時の生活の様子を伝える貴重な資料になっている。
けれども、イギリスとアイルランドとの戦争でイギリス側についたということは、どういう経緯からのことなのかよくわからないが、アイルランドからしてみれば裏切り者だろう。細かく読んでいる時間はなかったのだが、このアイルランド系移民の展示の中でマオリ関係のものを見つけることができなかったのは偶然ではないかもしれない。
ネイピアの博物館には、家庭電化製品、食器などに至るまで、アールデコ調のものが並んでいる。
 そしてガスリースミス(Guthrie Smith)という自然作家の展示や恐竜の展示とともに、一部、ニュージーランド戦争の展示もあった。
もちろん、例の大地震の展示のスペースもかなりあって、ここでは生存者の証言などもビデオで見ることができる。
 そして、最後にポウラ=バット(Paula Batt)などの、マオリの伝統的な麻を使った織物の展示があった。