Youssou N'Dourの新譜Rokku Mi Rokkaを聞いた

Rokku Mi Rokka

 10月30日にNonesuchレーベルからYoussou N’ Dourの新譜Rokku Mi Rokka (Give & Take)が発売された。この新譜の発売は、NPRのAll Songs Consideredでも話題になっていて、このブログでも紹介した。
 オープニングの4-4-44は、セネガルの独立を歌っている。スポーツや旅。素朴だけれど、あるがままの生活。家族と親族。平和な生活が送れる幸せ。自由で独立した社会で生きることができる幸せ、そして何よりも知性の大切さが表現されている*1
 歌われている言語は、ウォロフ語。ユッスーンドールは少なくとも自分のコトバであるウォロフ語以外にフランス語と英語ができると勝手に思っているけれど、今回のアルバムの中で英語で歌われている曲はない。アルバムタイトルのRokku Mi Rokkaの下にGive And Takeという英訳があるのと、最後の曲が英語のタイトルになっていることと歌詞の中でも少し英語が出てくるだけだ。ワールドミュージックをグローバルに売り込むためには英語で歌うというのがひとつの戦略だが、英語で歌わずとも、ダカールセネガル、アフリカから力強く世界に発信していることには変わりがない。
 全体として無駄を削ぎ落とした、しかも力強いサウンドで、ユッスーンドールのヴォーカルとギター、そして強力なリズムを聴くことができる。いつもながらのパーカッションのタマ(tama)に脳天が炸裂させられる経験は少ないかもしれないが、それでも強力なリズムだ*2
 この新譜を引っさげて、ユッスーンドールのアメリカ合州国公演が始まる。世界最強のバンドのひとつ、ユッスーンドールの公演は見逃せない。ユッスーンドールと彼のバンドのリズムに聴いた者は踊りださずにはいられないだろう。
 ツアー日程は以下の通り。

http://afropop.org/multi/tour_info.php?ID=205

Date -Venue -City -State


11/15/2007 -House of Blues-New Orleans-Louisiana
11/16/2007 -Gusman Center for the P/A-Miami-Florida
11/18/2007 -Ulster Performing Arts Center-Kingston-New York
11/19/2007 -Kennedy Center Concert Hall-Washington-District of Columbia
11/20/2007 -Kimmel Center-Philadelphia-Pennsylvania
11/21/2007 -Nokia Theatre-New York-New York
Part of a two-night engagement: 11/21 & 22!-
11/23/2007 -La Olympica de Montreal-Montreal-Quebec
11/24/2007 -Somerville Theatre-Somerville-Massachusetts
11/26/2007 -J.V. Duzer Theatre-Arcata-California
11/29/2007 -Laxson Auditorium-Chico-California
11/30/2007 -Nob Hill Masonic Center-San Francisco-California
12/01/2007 -Royce Hall/UCLA-Los Angeles-California
12/02/2007 -Boulder Theatre-Boulder-Colorado
12/03/2007 -Belly Up-Aspen-Colorado
12/06/2007 -Wisconsin Union Theatre/UW-Madison-Wisconsin
12/08/2007 -Hill Auditorium/UM-Ann Arbor-Michigan

 ユッスーンドールや彼の新譜Rokku Mi Rokka (Give & Take)についての情報は、例えば以下のアフロポップやノンサッチのサイトを参照のこと。
http://www.afropop.org/explore/artist_info/ID/43/Youssou%20NDour/
http://www.afropop.org/news_flash.php?ID=478
http://www.nonesuch.com/Hi_Band/index_frameset2.cfm?pointer=ndour.gif

*1:10曲目のXel(Think)はトカゲと比べながら、人間の知性の重要性を訴問いかけている。

*2:たとえばXel(Think)を聴いて欲しい。