以下、朝日新聞デジタル版(2020/2/28 17:23)から。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が小中高校などに休校要請をしたことなどをめぐり、首相と与野党議員による論戦が国会で展開されています。午前は衆院予算委員会、昼過ぎからの衆院の総務委員会と財務金融委員会。委員会室の外での政権与党、野党幹部らの動きも追い、タイムラインで速報します。
17:10
休校要請で公明「さまざまな課題」
公明党の伊藤渉衆院議員は衆院本会議で新年度予算案の賛成討論に立ち、「新型コロナウイルスの感染症が拡大する中、国民の不安、経済への影響は日増しに大きくなっている。緊急事態に対処するために予算案の速やかな成立と迅速・着実な執行を強く望む」と訴えた。ただ、政府の対応にも注文をつけた。
全国の小中高校などへの臨時休校要請をめぐり、伊藤氏は「必要性を理解する」としつつ、「共働きや1人親の家庭、そうした方々が働いている企業などの対応など、さまざまな課題も出ている」と指摘。マスク不足をめぐっても「悪質な販売方法も散見され、買いだめ・買い占めに走る動きがみられる。供給量を増やすと同時に、こうした状況の是正に努めてもらいたい」と政府に求めた。
16:40
「五輪中止という事態さえ…」政府の対応批判
「初動対応でも水際対策に失敗したことは明らかだ。全てが後手に回った対応に終始した」
国民民主党の大西健介衆院議員が衆院本会議で、新型コロナウイルスへの政府の対応を厳しく批判した。新年度予算案に対する反対討論での一幕だ。
全国の小中高校と特別支援学校を臨時休校するよう要請したことについて、大西氏は「学校に通うお子さんを持つ家庭からは、『子どもたちの生活をどうするのか』『学業はどうなるのか』という不安の声が上がっている」と指摘。集団感染があった大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号への政府の対応も「国際社会からも厳しい目が注がれている」と批判した。
大西氏は「このままでは東京オリンピック中止という事態さえ招きかねないという強い危機意識を共有し、この国難を乗り切らなければならない」と訴えた。
16:30
衆院本会議が始まる
衆院本会議が始まった。安倍晋三首相も官邸から移動し、本会議場に入った。予算委員会で可決された新年度予算案をめぐり、討論が行われる。16:20
岸田氏「総理も大きな判断」
自民党の岸田文雄政調会長が安倍晋三首相との会談を終え、休校要請について「昨日(27日)、総理も大きな判断をされた」と記者団に語った。岸田氏は会談内容について「総理の考え方を聞かせていただいた。それに対して、党としてこれからどういう方向で総理の判断をフォローしていくかなど、お互い意思疎通を図った」と語った。その上で「今後ともしっかり連携しながら対応していこうと確認した」とも述べ、官邸を後にした。
岸田氏はこの日午前には、首相の休校要請に「唐突感は否めない」と記者団に語っていた。
16:00
立憲・安住氏「準備せず総理が決断したのでは」
立憲民主党の安住淳国対委員長は与野党国対委員長会談後、安倍晋三首相による休校要請について、「家庭教育も含めてどうやっていくのか。全く未定なままでこういう措置に入ってしまった。万端の準備をしていないまま、総理が決断したのではないか」と記者団に指摘。週明けの国会でも追及を続ける考えを示した。16:00
習氏の国賓訪日、外相「現時点で変更ない」
新型コロナウイルスの感染者が拡大するなか、4月に予定されている習近平(シーチンピン)国家主席の国賓訪日はどうなるのか。茂木敏充外相が訪日中の中国外交トップの楊潔篪(ヤンチエチー)共産党政治局員と外務省で会談。会談後、茂木氏は記者団に国賓訪日について「現時点で訪日の予定に変更はない」と説明した。一方で、「訪日を十分な成果を上げるものとすることが必要であり、引き続き日中で緊密に意思疎通を図っていくことで一致した」と明らかにした。
また、両氏は、新型コロナウイルスへの対策をめぐっても協議。茂木氏は記者団に「情報共有の強化を含め、広範な分野で日中間の連携を深化をさせていくことで一致した」と語った。
15:55
休校要請「唐突」の岸田氏、首相と会談へ
自民党の岸田文雄政調会長が首相官邸に入った。安倍晋三首相と会談する。岸田氏はこの日午前、首相による27日の休校要請に対し「唐突感は否めない」と語っていた。
15:20
休校の決定は「総理の強い意思」
安倍晋三首相による臨時休校要請を受け、与野党の国会対策委員長が国会内で会談し、政府関係者に新型コロナウイルスをめぐる対応をただした。会談は野党の要請を受けて急きょ開かれた。「休校の決定は総理の決断なのか」という質問に、西村明宏官房副長官は「総理の強い意思に基づき、この1、2週間が一番大事な時期だという基本的な考え方のもと、決断されたものだ」と説明したという。
会談後、自民党の森山裕国会対策委員長は「なんとしても新型コロナウイルスの感染を止めることが大事だ。立法府と行政府が対立する話ではないので、我々も同じ方向に向かって努力をしていくという確認ができたことは良かった」と記者団に述べた。
15:00
首相、首相官邸に戻る
安倍晋三首相は衆院の委員会出席を終えた後、国会を出て、首相官邸に戻った。このあと開かれる衆院本会議に出席する予定。14:40
「厚労族」も驚き 休校要請「聞いていない」
自民党の文教族だけではない。「厚労族」と呼ばれ、党の新型コロナウイルス関連肺炎対策本部長を務める田村憲久・元厚労相も「事前に聞いていなかったので、突然で驚いた」と述べた。首相官邸で菅義偉官房長官に対し、党対策本部の提言を渡した後、記者団に語った。提言は休校要請について「生徒や学校への影響に対し、万全の対応を行うこと」などの内容。田村氏によると、菅氏は「万全の対応をしなければいけない」などと応じたという。
14:30
首相、休校「各学校で柔軟に判断して」
安倍晋三首相は衆院財務金融委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために自らが指示した全国の小中高校と特別支援学校への臨時休校の要請について、「基本的な考え方」と説明した。感染者が出ていない地域を含めた全国一律の要請になっていることを踏まえ、「基本的な要請であり、各学校、地域で柔軟に判断してもらいたい」と述べた。首相は「要請は当然、法的拘束力を有するものではない。最終的な判断は学校を設置する地方自治体や学校法人などで行われる」とした。野党統一会派の階猛氏(無所属)への答弁。
午後3時、首相はこの日に予定されている委員会出席を終えた。
13:50
新型肺炎対策の法案「早期に成立」 野党に協力呼びかけ
安倍晋三首相は28日の衆院総務委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大や経済など国民生活の悪影響を抑えるために準備を指示した法整備をめぐり、「早急に検討し、早期に成立させなければならない」と述べた。「法案の内容は新型インフルエンザ対策特別措置法を参考にする。野党の意見もうかがいながら、ご協力いただきたい」とも呼びかけた。日本維新の会の足立康史氏への答弁。首相は27日夕、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、法整備を急ぐよう指示していた。
13:20
首相、夜の会食「いけないことなのか」
政府が新型コロナウイルス感染症の対応に追われる中、安倍晋三首相がたびたび夜に会食をしていることを、野党が衆院総務委員会で問題視した。立憲民主党の高井崇志氏が首相に「危機感がないのでは」と追及した。首相は「宴席ではなく意見交換だ。会食の場を生かして経営者らから話を聞いている」と答弁し、問題ないとの認識を示した。経営者だけでなく、保守系評論家の金美齢氏らと20日に会食したことを自ら挙げ、「台湾の総統選の後の状況を聞いた。これがいけないことなのか」と述べた。
13:00
休校要請、「文教族」にも事前連絡なし「唐突」
自民党の文部科学相経験者は「文教族」などと呼ばれる族議員で、文科省が学校教育などの政策を事前に説明することが多い。しかし、前文科相の柴山昌彦氏は、安倍晋三首相による休校要請を報道で初めて知った。党本部で記者団に明らかにした。柴山氏は「亡くなった方が出ている所と、感染者が報告されていない所と、一律の対応というのは、柔軟性に欠けるのかなと。唐突ではないかなと思う」と語った。
13:00
世耕氏は「全面的に支持」
政権与党の自民党内では、安倍晋三首相による休校要請に対する反応がわかれている。首相側近の世耕弘成参院幹事長は国会内で開いた記者会見で「全面的に支持したい」と評価した。世耕氏は「総理の決断、発表の仕方、スピード感に関しては、私は特段の異論は挟むつもりはない」と語った。12:55
総務委の質疑始まる 首相出席
安倍晋三首相が出席する衆院総務委員会の質疑が始まった。12:00
新年度予算案を可決 午後も論戦へ
午前中の衆院予算委員会で新年度予算案が可決した。午後からは衆院総務、財務金融の両委員会で論戦が交わされる。
11:40
自民中谷氏「子どもの試験や授業、親の仕事どうするかまで指示を」
自民党の谷垣グループ(有隣会)は28日午前、都内で緊急会合を開き、新型コロナウイルスについての対応を協議した。中谷元・元防衛相は教育関係者から、子供たちの試験や授業、親の仕事をどうするのかについて「どうしていいのかわからない」という声が出ていると指摘。中谷氏は、記者団に「(休校の)指示は緊急なので仕方ないが、どうするのかというところまで対策を指示すべきだ」と苦言を呈した。
11:10
首相、休校要請「自治体や学校法人の適切な対応を期待」 法的拘束力なし
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた臨時休校要請について、安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会で「法的拘束力を有するものではない」としたうえで、「学校を設置する地方公共団体や学校法人などに、要請を受けて子供たちの健康、安全を確保する観点から検討し、適切に対応して頂くことを期待している要請だ」と語った。共産党の宮本徹氏への答弁。11:00
公明への連絡は会見15分前
公明党の斉藤鉄夫幹事長は28日、国会内で記者団の取材に応じ、政府が27日夜に決定した学校の臨時休校要請について、与党への連絡状況を明らかにした。斉藤氏によると、公明党に対しては昨夕、文部科学省から「本日午後6時から総理がこういう会見をされます」と、会見の15分前に連絡があったという。政府内で休校要請の検討がされていることは26日に聞いていたが、斉藤氏は「決断されるのであれば、与党に相談があってしかるべきかなと思っていた。急な決定にびっくりし、唐突感が否めないというのが正直なところだ」と違和感を示した。
斉藤氏はさらに「我が党にも朝から電話が鳴りっぱなしで、1人親のご家庭から困惑の声が直接寄せられている」と28日午前の状況を説明。「感染拡大防止にこの1~2週間が非常に重要であるという有識者会議の結論を踏まえた今回の決定は理解をしている」としながらも、仕事を持つ親への配慮など政府に柔軟で万全の対応を求めた。
11:10
首相「きわめて切迫した時間的制約の中で決断」
安倍晋三首相は28日午前の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための臨時休校要請について、「先手先手でやるべきだろうと判断し、全国一律という判断をした。科学的・学術的な観点から詳細なエビデンス(根拠)の蓄積が重要なことは言うまでもないが、極めて切迫した時間的制約の中で、最後は政治が全責任を持って判断すべきものと考えて決断した」と述べた。首相は「子どもの感染が少ないということは、子どもに発生していないということではない。広がってからでは遅い。1、2週間こそが正念場だという専門家の意見を受け、政治として判断した」とも説明した。
共産党の宮本徹氏への答弁。
10:40
「自粛続き…経済に非常に厳しい」西村経済再生相
西村康稔経済再生相が、新型コロナウイルスの感染拡大が日本経済に悪影響を与える可能性に言及した。衆院予算委員会で「自粛や色んなイベントの延期が続いており、経済にとっては非常に厳しい状況になってくると思う」と述べた。西村氏はその上で「まずは感染拡大を防止することが大事だ。必要に応じて臨機応変に経済の下支えをし、万全を期していきたい」と語った。
安倍晋三首相も「(感染が)世界的な広がりとなり、経済に大きな影響があるのではないかという議論があるのも事実で、我々も非常に注視をしている。変化に対し、日本の経済に下ぶれリスクが生じないように、必要であれば思い切った対策をしていきたい」と述べた。
10:40
春のセンバツは開催? 文科相の答えは…
安倍晋三首相が26日にスポーツ・文化イベントの2週間の開催自粛を要請したのを受け、春の選抜高校野球大会の開催はどうなるのか――。萩生田光一文部科学相は衆院予算委員会で、「全国から多くの方が集まるもので、全国的なイベントに一般的に当てはまる。政府の要請の趣旨に照らし、どのような対応が考えられるのか、主催者に現在確認を行っている」と答弁した。
萩生田氏はプロ野球についても「観客のないオープン戦をスタートすることになっている。応援団の人たちのこともある。室内と屋外の競技では状況も違う」と述べた。国民民主党の渡辺周氏の質問に答えた。
10:40
橋本五輪相「3月26日からの聖火リレー、福島から予定通り」
橋本聖子五輪相は3月26日から始まる聖火リレーについて、「中止や延期は検討していない」と述べた。ただし、「大会組織委員会で、規模の縮小も視野に入れながら、安全な開催に向けた基本方針の検討を進めている」と説明した。
野党統一会派の玄葉光一郎氏(無所属)が、福島県のスポーツ施設「Jヴィレッジ」からのスタートで変わりないかと質問したのに対し、橋本氏は「仮に縮小しても、Jヴィレッジからスタートする聖火リレーは復興オリンピック、パラリンピックの象徴であり、大変重要なものだ」として、変更しない考えを示した。
10:30
休校要請で28日に全党会談 与野党が合意
衆院予算委員会の間、国会内では立憲民主党の安住淳国会対策委員長と自民党の森山裕国対委員長が会談した。安住氏は、安倍晋三首相による突然の休校要請を受けて、全ての与野党による国対委員長会談を開くよう要請。28日午後、官房副長官や文科省の担当者らを交えた国対委員長会談を開くことで一致した。安住氏は記者団に「あまりに影響が大きい。場当たり的な感もぬぐえない。政府に真意をただしたい」と述べた。森山氏も「スピーディーに実施に移し、混乱なく一定の期間、休校ができるということが大事だ。しっかり(各党の)意見を承り、政府に間違いなき対応をお願いしていくことも大事だ」と記者団に語った。
萩生田光一文科相は衆院予算委員会で学習塾などの対応を問われ、「結果として学校を休んだのに、そこに多くの子どもたちが集まってしまったのでは同じことだ」として、できるだけ休業して欲しいとの考えを示した。
またクラブ活動については、「基本的に学校を休むわけですから、クラブ活動も中止をしてもらうことが望ましい」とした。野党統一会派の玄葉光一郎氏(無所属)の質問に答えた。
10:15
来週から審議の舞台は参院へ 自民理事も「突然の発表、驚いた」
週明けの3月2日から、2020年度予算案を審議する舞台は参院に移る。参院予算委員会は28日午前、理事懇談会を開き、3月2、3両日、安倍晋三首相が出席する基本的質疑を計14時間行うことを決めた。理事懇後、記者団の取材に応じた自民党の福岡資麿・参院予算委筆頭理事は、首相が27日に全国の小中高校と特別支援学校を臨時休校するよう要請したことについて、「個人的に言えば、私自身も全然、事前に聞いている話でもないので、突然の発表で驚いたというのが率直なところだ」と述べた。保護者らから不安の声が上がっていることについては、「(政府の)総合的な判断だと思うので、その是非を判断できる立場にはないが、地元の自治体、親御さんからも様々な声をいただいている。そういう声に誠実に対応していくことは今後求められるだろう」と注文を付けた。
10:10
秋田県知事「ウイルスに県境はないが…すごい唐突」 不満ぶちまける
秋田県の佐竹敬久知事は、全国の小中高校などに一斉休校を求めた国の要請について「すごい唐突だ」と不満を漏らした。佐竹知事は「ウイルスに県境はないから仕方ない」と前置きした上で、国の要請には補償などの確約がないと指摘。「『学童保育も朝からやってくださいと。その場合の経費は全部持ちます』と、ハッキリ言えば良いんですよ」と不満をぶちまけた。
農村部では休校中の教員が学校で児童を預かるなど、独自の対応を検討しているとした。
10:10
蓮舫氏「子どもだけ家に?メチャメチャなリーダーシップだ」
衆院予算委員会が開かれている間、参院議員で立憲民主党の蓮舫氏は記者団に対し、安倍晋三首相が打ち出した休校要請を撤回するよう求めた。蓮舫氏は「命は当然、大事だ。愛する子どもの健康は、親にとって何よりも守りたいものだと思うが、説明もない、法的根拠もない、突然だ」と指摘。その上で、「いま本当にそういう状況なのか、共通認識がない。子どもだけ家に置いておけというのは、あまりにも場当たりすぎる」と批判した。首相に対し「こんなメチャメチャなリーダーシップはない。すぐ撤回すべきだ」と求めた。
10:00
岸田氏「唐突感は否めない」 首相の休校要請に
「ポスト安倍」に名乗りを上げている自民党の岸田文雄政調会長。安倍晋三首相との良好な関係を背景に、次期首相の座をうかがう。ただこの日は、安倍首相が打ち出した休校要請に対して「唐突感は否めない」と指摘した。岸田氏は27日の首相による要請の内容について「発表の直前に連絡を受けた」と明かした。その上で、「社会全体にとって突然のことだ。家庭の事情を念頭に、教育面、子供たちの精神面、様々な面にきめ細かな対応を考えていかなければいけない」と強調した。自民党本部で記者団の取材に語った。
09:50
パート社員の収入源への対応、首相検討する考え示す
安倍晋三首相は衆院予算委員会で、自らの休校要請を受けて「経済界に有給休暇を取りやすいように対応をお願いする」と答弁。小学校低学年の児童などが家庭で過ごすようになった場合に備え、保護者が仕事を休みやすくする対策が必要との認識を示した。首相は保護者の休暇取得について「中小企業や小規模事業者は経営上の困難が発生する場合がある。その対応も当然考えなければならない」とも答弁。パート社員の収入減への対策も検討する考えを示した。
09:50
菅長官、会見で「総理自らが説明」繰り返す 直接の説明は?
衆院予算委員会が開かれている間、首相官邸では菅義偉官房長官が閣議後の記者会見に臨んだ。安倍晋三首相による臨時休校要請について、菅氏は「国会でも総理自らが説明させていただいている」との回答を繰り返した。今後の具体策や全国一律にした理由の明確な説明はなかった。菅氏は会見で「子どもたちの健康安全を第一に考えた」と要請の意義を強調。記者からは「保育園や幼稚園はどう運営していくのか。感染が確認されていない地域でなぜ休校が必要なのか。塾や習い事はどうするのか。疑問にまったく答えていない」と、首相による直接の説明を求める声が出た。だが、菅氏は「総理が今日も国会で答弁をしている」と述べるにとどめた。
今後の対応について、菅氏は「生じる様々な課題については政府が責任をもって対応したい」としたものの、具体策の言及はなかった。
一方で、学童保育(放課後児童クラブ)については「感染の予防に留意した上で原則、引き続き開所していただく」と述べた。開所時間は長期休暇時に準じるよう求めているとも説明した。政府は、保育園や認定こども園についても「原則開所」を求める。
09:40
4月の衆院静岡4区補選は予定通り実施 首相「中止イベントに該当しない」
大規模なスポーツ・文化イベントは開催自粛、学校は全国規模で休校……。では、選挙は実施できるのか。4月の衆院静岡4区補選(同14日告示、26日投開票)について、静岡6区選出の国民民主党・渡辺周衆院議員が尋ねた。安倍晋三首相は「スポーツや文化イベントに該当しない」と答弁し、予定通り実施する考えを示した。選挙では、大勢の有権者に演説会場に集まってもらうこともある。加藤勝信厚生労働相は「選挙活動で、一定の空間に人が集まるという感じがある。先般の基本方針で、閉鎖空間で近距離で、多くの方が会話すると、感染を拡大するリスクがあると申し上げている。選挙運動そのものを規制するということではないが、配慮して実施していただくことは、さらに徹底していきたい」と答弁した。
09:20
イベント自粛要請後に首相補佐官がパーティー 首相は不信感にじませる
首相補佐官の秋葉賢也衆院議員(衆院宮城2区、自民党)が26日に地元で立食形式の政治資金パーティーを開いたことについて、安倍晋三首相が秋葉氏の判断に不信感をにじませた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、首相自身が大規模イベントの開催自粛を呼びかけた当日の開催。首相はこの日の衆院予算委員会で「(政府の)基本方針の趣旨を踏まえ、開催の適否も含め、慎重に判断すべき事柄だった」と語った。さらに、「(パーティーを)当日行うことについて私は承知していなかった」とも述べ、突き放した。
国民民主党の渡辺周氏への答弁。首相は秋葉氏の更迭を求められたが、「今後も補佐官として適切に対応していかなければならない。責務を果たしてもらいたい」と応じなかった。
09:10
公明・浜村氏、感染拡大の防止策「国民に十分伝わっていない」
予算委で最初に質問に立ったのは、公明党の浜村進氏。感染拡大の防止策をめぐり、首相に対し「国民の皆さまに十分に伝わりきっていない」と指摘した。首相は「国民の皆さまへの情報発信が極めて重要であり、引き続き私からの発信も含め、政府として適切に対応していく考えだ」と答弁した。09:00
首相「対策ちゅうちょなく実行」 審議冒頭、自ら発言求める
午前9時、衆院予算委員会がスタートした。冒頭、安倍晋三首相が自ら発言を求め、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対策について「ここ1、2週間が極めて重要な時期だ。情勢の変化を踏まえ、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に、やるべき対策をちゅうちょなく決断し、実行していく」と述べた。27日夕の政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、全国の小中高校などに3月2日から春休みに入るまで臨時休校にするよう要請したことも報告した。議員からの質問に対する答弁ではなく、首相が自ら求めて発言。政権トップとして国民に説明する姿勢を強調した格好だ。予算委員会は続けて、新年度予算案の締めくくり質疑に入った。
08:45
小泉環境相「学校がないとなれば子どもはどこに…」 休校要請で
小泉進次郎環境相が衆院予算委員会の開会前、閣議後の記者会見を国会内で開いた。安倍晋三首相による休校要請を受け、「学校がないとなれば、お子さんたち、家族連れの方が、どこにその間に行くか。行動も制限される中、環境省として所管している新宿御苑や全国の国立公園を含めて、どう対応すべきか。早急に議論して詰める必要がある」と述べた。その上で「環境省の中で3月の対応をしっかり詰めて議論してきたい」と語った。08:40
麻生氏「つまんないこと聞くねえ」 臨時休校の質問に
「つまんないこと聞くねえ」麻生太郎財務相は閣議後記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた学校の臨時休校をめぐり、発生する費用について聞いた記者とのやり取りの中で、こう語った。
安倍晋三首相が小中学校の臨時休校を要請したのを受け、保護者らが働く企業への影響や費用負担などへの見解についてのやりとりの中での一幕。
記者が「具体的なスキーム(仕組み)はこれからか」と質問したところ、麻生氏は「こちらは要請を受けて出すんですから、こちらが最初においくらですよって決めて言うわけないでしょう」と回答。その後に「つまんないこと聞くねえ」と発言した。この記者から国民の関心が高いと反論されると、麻生氏は「言われて聞くのかね? 上から言われてるわけ? かわいそうだねえ」と返した。