以下、朝日新聞デジタル版(2020/8/21 17:33)から。
東京都がホームページに掲載している小池百合子知事の会見録について、都が小池知事の発言を注釈を入れずに一部を削除したり、修正したりしていたことがわかった。都は「知事の事実誤認を補い、読みやすくするためだった」と説明しているが、今後は注釈を入れるなどして運用を改めるとしている。
都では、知事の記者会見終了直後に会見動画を、数時間後に会見録を、ホームページ上で公表している。
都によると、会見録を修正・削除したケースは今年度だけで少なくとも9件あった。小池知事が言い間違えた都債残高の額を修正するなど、事実関係の誤りを正した例が大半を占める。
だが、「わかりやすくするため」として削除した例もあった。小池知事は7月3日の会見で、新型コロナウイルスの感染が会食によって広がっていることを指摘した上で「お店によってはアクリル板を置くとか、アクリル板を作ってすき焼きを食べて、おいしいかっていうのはよく分かりませんけれども、どうかと思いますけれども」と発言。都の会見録では「アクリル板を置くなど」とだけ掲載し、後段の発言を全て削除していた。
小池知事のこの発言は会見直後から「上から目線だ」などとネット上で批判を浴びていた。都政策企画局の担当者は修正・削除した理由について「知事の発言をわかりやすく都民に伝えるためで、それ以外の他意は一切ない。ネット上の批判も知らなかったし、知事や知事周辺からも一切指示は受けていない」としている。都が把握する9件以外にも、小池知事が記者を指名した際に最後の質問だと通告するやり取りも掲載されていなかった。
(後略)
(軽部理人)