「政治が家業、危機が暴いた「三代目」の虚勢 青木理さん」

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以下、朝日新聞デジタル版(2020/8/31 17:45)から。

 7年8カ月に及ぶ長期政権を率いた安倍晋三首相が退陣を表明した。「安倍1強」として強権的なリーダーとして印象が強いが、それだけなのだろうか。「安倍三代」の著書もあるジャーナリストの青木理さんは、政治一家の「三代目」にあたる安倍首相は、「『家業』である政治家を懸命に演じようとしていただけ」と分析する。

 憲政史上最長の政権を担った安倍首相は、いったいなにをやりたかったのでしょう。

 「地方創生」「1億総活躍社会」「全世代型社会保障」。ひたすら「やってる感」は演出しても、真の課題に直面すると、立ちすくんでしまった。「100年に1度の危機」のコロナ禍に、適切な対応はまったくできませんでした。

 長期政権になったのは、なによりも運がよかった。小選挙区制によって自民党執行部の力が強まり、党内の多様性は失われました。肝心の野党も「多弱」状態が続いています。

(後略)

(聞き手・岸善樹)